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にゃんこ の投稿された作品が84件見つかりました。
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少女・伊織 3
「伊織…お前、わしに秘密事があるんじゃなかろうな」あの悲しい程幸せな放課後の一時に、長く細い清香の指でくしけずられた髪…その美しい思い出さえ赦さない義父の汚い手が同じ黒髪に触れる。「何もないです。私は…秘密など持てる身分じゃありません」僅かな反発の匂いに、陽介の分厚い唇が歪む。貫くような視線で伊織のすべてを観察している。伊織は怯えていた。この悪魔は自分以外の人間に私が心を奪われていると知ったら…
ひゅうま [13,852] -
少女・伊織 2
伊織の実の父、大竹隆二は幼い時に亡くなり、母黎子(れいこ)はすぐに現在の義父、陽介と再婚した。三条家の跡取りである長男がバツイチの女を嫁にする、というのに揉め事が起きなかった 理由は二つあるひとつは陽介自身が3度目の結婚で既に二十歳になる息子がいること。もうひとつが亡き父の残した会社がかなりの利益をあげていること。旧家の名門とはいえその肩書きを維持するには金が必要なのだ。伊織はこの三条家で絶対の
ひゅうま [10,478] -
少女・伊織 2
伊織の実の父、大竹隆二は幼い時に亡くなり、母黎子(れいこ)はすぐに現在の義父、陽介と再婚した。三条家の跡取りである長男がバツイチの女を嫁にする、というのに揉め事が起きなかった 理由は二つある。ひとつは陽介自身が3度目の結婚で既に二十歳になる息子がいること。もうひとつが亡き父の残した会社がかなりの利益をあげていること。旧家の名門とはいえその肩書きを維持するには金が必要なのだ。伊織はこの三条家で絶対
ひゅうま [12,478] -
少女・伊織 1
三条伊織(いおり)はお嬢様学校で知られる「聖フィリス学園」で、際立った存在とは言えなかった。しっとりとした黒髪、内側から輝くような白い肌…小さな顔を彩る端正な部品。黒目がちな瞳は大きく、縁取られた睫毛はいつでも濡れているかのように艶やか。まさに古風な美少女。欠点のない目映いばかりの日本人形…なのだが、きらびやかなお嬢様学校で目立つ要素に欠けていたもしも共学だったら、彼女の群を抜いた美しさはたちま
ひゅうま。 帰ってきたぜ!…待ってなかった…?そういうなよ [18,527]