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アメージング・ソルジャーの投稿された作品が54件見つかりました。
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恋愛モラトリアム 第十一話 5
しかしそれでも亮太郎は手を緩めずに、余計に激しい攻撃を加えて来たが、それには理由があった、と言うのは彼ら一族は代々、肉体の頑健さと蘇生、回復の魔法に長けていて、熟練した者ならばどんなに大けがを負ったとしても、十秒から二十秒あれば大抵、修復してしまう。 また場合によっては自らの命を相手に分け与えることにより、倒れ伏したる人々を完全な形で蘇らせる事すら可能としていたものの、これは下手をすれば自らの命
アメージング・ソルジャー [729] -
恋愛モラトリアム 第十一話 4
だから、と彼は息子達を励ました、“厳しくても頑張りなさい”と。 しかし理屈は解ったものの、それでも蒼太は嫌で仕方がなかった、何故かと言えばそれは、訓練中の父は確かに細心の注意を払ってはくれるものの、同時にいつもとは違っていて“鬼か?”と思うほどの徹底的なしごきを彼らに課したからである。 特にそれが顕著だったのが“乱取り”と呼ばれる立ち稽古だ、これは本当に酷くて子供達がボロボロになり、立てなくなる
アメージング・ソルジャー [660] -
恋愛モラトリアム 第十一話 3
「・・・神経?」「そうとも」 息子の問いに頷くと、亮太郎は続けるが人は誰しもが、その肉体の能力を数パーセントしか活用することが出来ないが、それは意識が行き渡っていないからである、とするのが彼の持論だ、そしてそのカギを握るのが神経であり、ここを太くして活性化させることが出来れば自然とその大本である脳も活性化させることとなり、結果として潜在能力を百二十パーセント発揮できるようになる、と言うのがその真髄
アメージング・ソルジャー [710] -
恋愛モラトリアム 第十一話 2
例えば雨の降った日の翌日等は水勢が増しており時折、流されて来たのであろう巨石や大木が降ってくることもあって当然、そんな時は素早くかわすか、叩き潰さなくてはならないのだ。 それ以外でもわざと滝から外れて断崖絶壁を、それも命綱無しで上り下りしたり、むき出しの岩肌の上を裸足で十キロ近く走らされたり、指先だけで行う腕立て伏せや起き上がる時に状態を捻りながら行う腹筋を何百回もやらされたり。 しかも只でさえ
アメージング・ソルジャー [703] -
恋愛モラトリアム 第十一話 1
「違う違う、何度言ったら解るんだ、蒼太!!」 人里離れた綾壁家秘密の鍛錬場内に亮太郎の声が響くが周囲を切り立った崖に囲まれていた一キロ四方のこの空間には体を鍛えるために必要なものが何でも揃っていた。 一つ三百キロはあろうかと言う巨大な岩石に樹齢二百年を超す杉の大木、水捌けの良い花崗岩の平べったい大地は持久走に向いていたし、三百メートルの高さを誇る断崖絶壁の上からは、溢れ出た湧水が溜まって泉となり、
アメージング・ソルジャー [695] -
恋愛モラトリアム 第十話 7
「あの少年と少女、大事にしてやる事だ、今はまだお互いに自覚は無いが、いつかきっと、相手が生まれて来てくれた事に、巡り合えた事に感謝する日が来るだろう、永遠の愛を誓う日も来るだろう、その時まで支えてやるのがお前の責務だ」「御心のままに・・・」 そう言って再び、深々と頭を垂れる亮太郎はやや複雑でありながらもしかし、大満足と言った表情を浮かべていた、それは自身が何よりも伝えたかった事を、蒼太がしっかりと
アメージング・ソルジャー [674] -
恋愛モラトリアム 第十話 6
「・・・見事なものだ」「恐縮であります」 後日王宮に設けられた自身の執務室において報告を受けたルーカスが、それを持ってきた亮太郎へとそう告げると彼は如才なく一礼して涼しげに言い放つ。「これまでの厳しい修練に、倅は立派に耐え抜いてくれました、それにあのカッシーニの少女もよく助けてくれたと感謝しております」「まったくだな」 それを聞いて満足げに頷いた黒髪、黒眼の魔術師はしかし直後に”くれぐれも”と念を
アメージング・ソルジャー [782] -
恋愛モラトリアム 第十話 5
駆け付けてくれたことには礼を言うとしても通常、こういう場合は例え戦功を挙げたとしても処罰は免れ得ない上に、そもそもこれだけシャドウスキルの警戒が厳しい中に、幾ら同胞とは言えども一介の少年が容易く紛れ込める訳も無く、流石の孤高の女王でも思わず首を傾げる。 もっともそれは致し方のない事だったのだが今回の事は彼女たち現場の人間から見れば正に”雲の上の存在”とでも言うべき国王ペリオット三世の側近中の側近
アメージング・ソルジャー [558] -
恋愛モラトリアム 第十話 4
そのまま更に手足を拘束して抱き抱えると異変を察知して救援の為に駆け付けて来た増援部隊に引き渡し、自身も上層部への報告と、コーネリアがどこまで情報を持っていたのか、またそれらをどこへと持って行ったのかを調べるために、仲間達と共にシャドウスキルの本部のある、ダグラス中央区画、特別要人地域へと引き上げる積りでいたが、その直前。「メリー、大丈夫?」「う、うん。エグ、ヒグゥッ。ありがとうソウタ、大丈夫、だ
アメージング・ソルジャー [570] -
恋愛モラトリアム 第十話 3
「天の御社、国の御社・・・」 少し離れた場所まで後退すると何やら祝詞のような言霊を唱えて印を結び、丹田がへこむほど深く息を吸い込んだ、そして。「・・・・・!!」「な、なにぃっ!?」「そんな馬鹿な・・・!!」 離れた場所からその光景を見守っていた面々が口々に驚愕の言葉を漏らすものの、少年が両足を踏ん張らせて「ハアッ!!」と気合一閃叫ぶと同時に彼の体から眩い金色の光が迸り、ゴーレムの体をつんざいてそこ
アメージング・ソルジャー [574]