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アメージング・ソルジャーの投稿された作品が54件見つかりました。
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恋愛モラトリアム 第九話 6
「ハア、ハアッ。くそ、このっ!!」「ハア、ハアッ。たああっ!!」 元々が可憐な美少女である上にシルキード・ナイツの正装に身を包んだメリアリアが戦う様は煌びやかで美しく、まさしく天空を舞う女王だ、“まだ子供だろう”とたかを括っていたコーネリアはすぐさま考えを改めさせられるがしかし、一方で善戦していると言えどもメリアリアもまた消耗していた、元々今の彼女とコーネリアとではほとんど互角と言ってよく、それ故
アメージング・ソルジャー [335] -
恋愛モラトリアム 第九話 5
若干十二歳の彼女の機敏さや技の鋭さはしかし、コーネリアの予想を遥かに上回っており両手に装備している二本の鋼鉄製トンファーで必死に応戦するもののとてもの事、反応が追い付かない。「くうう・・・っ!!」(つ、強い・・・!!) 完成されたその実力に、思わず銀髪姫は舌を巻くが事前にデータや戦い方等は知っていたものの今、目の前にいる少女のそれは桁外れだ、白銀色に輝くレイピアを自在に操って攻撃してくる彼女の戦
アメージング・ソルジャー [333] -
恋愛モラトリアム 第九話 4
「普通は居ませんよね?こんなご時世、折角掴んだ教師の、それも常勤の立場をわずか一年で捨て去ろうなんて。ツメが甘いと言わざるを得ませんね、むしろ随分とあっさり正体をばらすような真似をしていたので罠かと疑いましたよ」「・・・それはお互い様だ、セフィアリア」「・・・・・」「頼む、見逃してくれ。お前とまともにやり合っても勝てん、それに私には使命があるのだ、重大なる使命が!!」「・・・・・」 コーネリアの仲
アメージング・ソルジャー [295] -
恋愛モラトリアム 第九話 3
相手がセフィアリアだと見るなや否やコーネリアが思わず舌打ちするものの彼女とてシュバルツが一目置くほどの女戦士である、孤高の女王に注意しつつも後ずさり、窓ガラスと一直線の位置を取る。 まともにやり合っても勝ち目のないであろうセフィアリアとの対戦よりも彼女をけん制しつつ校庭へと跳躍し、そのまま逃走した方がまだ助かる可能性が高いと判断したのである、しかし。 流石は百戦錬磨のセフィアリアである、コーネリ
アメージング・ソルジャー [294] -
恋愛モラトリアム 第九話 2
「まだ残っておられたのですね」「あら」 一瞬、ドキッとしてしまうがそこには一人の女子大生の姿があった。 その人の顔を見てまず思うことは“厳しさ”であり、女性でありながら歴戦の勇士さながらの精悍さに溢れていた。 長い黒髪を後ろで一つに纏め上げ、ブラウンの瞳は臆する事無くジッとコーネリアを捉えている。 問題は彼女の服装だ、それは見紛う事なきシャドウスキルの正装具であり、それも一部の人間にしか渡されてい
アメージング・ソルジャー [324] -
恋愛モラトリアム 第九話 1
「はい、はい、解りました。ええ、こちらは大丈夫です、証拠書類は焼却しましたから・・・。、あとはそちらへと合流するだけです、・・・それでは」 カチンと受話器を置くその女性、コーネリア・スメルチカはフゥとタメ息を付いて宙を仰ぐが今年で二十六となるこの才媛は先祖が北方の雄、キエフ公国の出身であり、スラリとした体型に鼻の高い美人系の顔立ち、煌めく銀髪に燃えるような彼岸の持ち主であった。 端麗な容姿と柔らか
アメージング・ソルジャー [340] -
恋愛モラトリアム 第八話 5
(面白い、いつぞやの恨み晴らしてやる。だが先ずはアブダエルとの約束を果たす方が先決だな・・・)「状況を見て引き揚げさせろ。いま必要なのは戦う事ではない、情報を得ることだ」「は・・・っ!!」 確かに無憂派の暗躍のお陰で規模は随分と縮小されたし、行動もかなり制限されているものの、それでも任務を果たすのに充分な兵力と人材とは確保してある、慌てる事は無い。(ローマイヤーか、美しい街だったが・・・。もうそろ
アメージング・ソルジャー [285] -
恋愛モラトリアム 第八話 4
それ以来、復讐と返り咲きの時を虎視眈々と狙っていたシュバルツに昨年、ついにその機会が訪れるがヨーロッパ地方での諜報活動における協力者を探し求めていた、“ユゴヤの民”と呼ばれる流浪の民が中東に打ち立てた国“イスラエラ”から取引を持ち掛けられたのである、曰く“自分達の情報収集に協力して欲しい、その代わり経済的な援助はするから”、と そしてあろうことか彼はその誘いに乗ってしまった、かの国の誇る、中東最
アメージング・ソルジャー [359] -
恋愛モラトリアム 第八話 3
“夢見の法”で先を見た事もあり、ルーカスは無憂派の人々を説得し、完全では無いにしても彼を始めとする過激派の台頭を封じ込み続けた、そうすることが自国のみならず、他の周辺諸国にまで恩恵をもたらすことになると見抜いていたからだ。 やがてそれが間違いでは無かった事が明るみに出る時がやって来るがアディアット、ファンダール両家を始めとする幾つもの個人、市民団体の要望を受けて国が調査を開始したところ、それまで
アメージング・ソルジャー [369] -
恋愛モラトリアム 第八話 2
そしてそれを担当していたのが傍らに控える初老の紳士、ガイヤール・デュポンであったが主要銀行の頭取をも務めた事のある彼は金の感情にも長けておりかつ謀略面でもそれなりに頼りになる男だったからシュバルツには重宝されていた。 そんなシュバルツ自身は元々特権階級の生まれであり、尚且つヒエラルキーで強者の側に立っていた事もあって、“力がある者は何をしても良い”と本心から思っており、現に金と権力とに物を言わせ
アメージング・ソルジャー [384]