トップページ >> ニャンコ〜意外と長くてスイマセンでした(>_<)個人的には書いてて楽しかったです〜!mixiでの広がり嬉しい限りです、気になる方は是非遊びにきて下さいね☆ ではでは…☆☆ の一覧
ニャンコ〜意外と長くてスイマセンでした(>_<)個人的には書いてて楽しかったです〜!mixiでの広がり嬉しい限りです、気になる方は是非遊びにきて下さいね☆ ではでは…☆☆ の投稿された作品が233件見つかりました。
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歩く、歩く 3
まだまだ暑い日が続いているけど、時折かすかな涼風が耳元を通りすぎる9月なかば。 俺が対して面白くもない部活を終えて自転車を漕いでると、うちの制服着た奴が道端にしゃがみこんでいた なんの気なしに通り過ぎようとした時、それが藤田悠先輩だと気づいた。 あの嘉納アキヒト先輩の幼なじみ。押し掛けるリポーターに一言も口を聞かなかった人。全校集会でこれみよがしに泣いて見せる奴等に混じって顔をあげて前を見据えて
にゃんこ [1,403] -
歩く、歩く 2
嘉納先輩に付き従う護衛のような取り巻きたちの動揺は見ていて愉快だった。 ある生徒は不登校。ある生徒は先輩を意識してポストプリンスを狙っていた…けど周囲に「狙っている」と意識されてる時点でかなり、痛いww。一種の宗教みたいに、先輩を崇拝していた奴等の陶酔している目が気色悪い。刺されて綺麗に横たわる王子様。 それはそれでやはり伝説。早川が一方的なストーカーで嘉納先輩に付きまとっていたという世間の風潮
にゃんこ [1,423] -
歩く、歩く 1
人生、何があるか解らない 俺はそれを体感していた。 ついこないだまで人生を謳歌していた学園のヒーローが刺されて植物人間になるという前代未聞の不祥事に見舞われた俺の学校。 密かに俺は興奮してしまった。 こんな事件に遠巻きながら参加しているなんて、と。 まるでドラマみたいだった テレビで見たことのあるリポーターが俺たちを捕まえて聞く。 刺した早川と嘉納先輩のことを。 二人はどんな関係だった?嘉納君は
にゃんこ [1,874] -
ライアー 完
泣きながら、目を覚ました瞬間僕はアキヒトが死んだことを知っていた。 けれどそれはある意味では間違っていて…アキヒトは目覚めない…そう、植物人間になっていた。 数日後、病室に入るとそこに彼がいた。 安らかに、静かに。 彼の心を置き去りにした脱け殻だ。 僕は座って話しかける。 ねえ、帰っておいでよ 人形みたいに寝かされているその姿は、あの日のボロキレみたいなアキヒトよりも一層生気がなかった。死にたい
にゃんこ 〜始めから終わりまで読んでくれた人ありがとうございました。ニコマークをつけてくれた人、とても嬉しかったです★ [1,090] -
ライアー 28
ここは…空き地だ。 緑のクローバー。 青空、白い雲、真夏の匂いアキヒトが笑っていた。 口にタンポポをくわえて「食えたぜ、ほら」と飲み込んだ。 僕も笑って真似をして、やっぱり食べれず吐き出した たくさん走った。手を繋いで、無意味に走った。走っているうちにいつの間にか子供に戻っていた。 やせっぽちの少年2人。 彼は遠い目をしていた。 僕らは並んで座って、凄い早さで流れていく雲を見送っていた。「綺麗だ
にゃんこ [1,286] -
ライアー 27
「あんたがいけないのよ…あたしは、本気だったのに…利用するだけして…」掠れた声で囁く影が、早川先生だと知ったのは随分あとだった。 このとき、僕にはその影が発した言葉は言葉として響かず、ただ、アキヒトの胸元に突き刺さるナイフを凝視していた。 どうなったんだろう。 どうなったんだっけ…? 僕の周りは騒然としていた 僕が救急車を呼んだらしい…覚えて、いないんだ。 ただ、ひたすらにアキヒトを支えていた。
にゃんこ [1,263] -
ライアー 26
無防備なアキヒトを僕は抱きしめた。 あの日、アキヒトがしてくれたみたいに。 背中を叩いた。 優しく、優しく。 「美恵子が俺の母さんだったら、俺もお前になれたのかな…」泣きながら、しがみつくアキヒトを泣きながら僕は支えた。 僕に、なりたかったの? だから僕には嘘がつけないの…もう一人の自分だから…? 「君は君だよ。君のままでいてよ。アキヒトがいないとつまらないよ…アキヒトがいないと寂しいよ」この世
にゃんこ [1,207] -
ライアー 25
「眠れないんだ。怖くて。目を閉じると俺はあの薄汚いアパートにいる。ケバい化粧した女が言うんだ…今度こそ本物の愛なの…必ず迎えにくるからそれまでの辛抱よ、愛してる愛してる愛してる…俺は泣きながら行かないでって叫ぶ。俺も連れてって、ねえって叫ぶ。女は振り返って、天使みたいに笑う。愛してる、だから待っててって…」「目が覚めて確かめる。柔らかいベッドにくるまれてる自分を。それから、また目を閉じる親父が殴
にゃんこ [1,131] -
ライアー 24
「突然すみません、僕、佐藤さんの親戚なんですけど…部屋番号わからなくなってしまったので申し訳ないですけど空けてもらえませんか?」インターホンに出た見知らぬ女性…おそらく主婦は、礼儀正しく困った様子の青年にすんなり扉を空けてくれた。 アキヒトはペロッと舌を出して 「許可がおりたぜ?」と言った。 看板を叩き割った少年そのままの笑顔で。 「本っ当に嘘つき」僕も笑って、エレベーターに乗る。 僕らは最上階
にゃんこ [1,267] -
ライアー 23
そして、過去は終わり、現在形になる。 高校三年の夏だ。 僕も大学受験で勉強に追われている。 アキヒトは日本最高峰の大学に挑むから家庭教師、有名塾、片っ端から勉強している。 それでも夏は綺麗だ。 ペンを置いて空を見上げればあの日の風が吹いてるみたいだ。 空き地はもうなくて、立派なマンションが建っている…変わらないものはないのかもしれない。 アキヒトに会いたい。 ふっと思った。 「よ」片手をあげて、
にゃんこ [1,109]