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にゃーすの投稿された作品が39件見つかりました。
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必要悪 2
医学の力で変えた顔を、燐は不思議そうに撫でた。 「木戸なの?」俺はゾクゾクする背筋を伸ばし息を整えた。 「そうだよ」燐は歯を剥き出しにして笑った。 昔のまま、悪魔みたいに。 「なんで気づかなかったんだろう」無理もない、いくら名前は同じでも顔には面影はないし…俺は目立たないように最大限気を使っていたんだ そうして、燐を監察していた…今も変わらないか、確認していた。 そして、結果、燐は何一つ変わっ
ポッキー [1,863] -
必要悪 1
「…ははっ、お前…正気なわけ?僕を好きだって…?」藤咲燐はにっこり笑った。長い足を邪魔臭そうに組んで、まっすぐな黒髪に指を通した。 「遠藤…翔真さん、だっけ…?」俺の名前を味わうようにゆっくり吐き出して、笑顔はなおも張り付いたまま。「なるほどね、明日で予備校も終わりだからダメ元ってわけ?」声がでない、俺は…。彼は面白そうに体を起こして目の前に立った。 そっと顔を近づけてくる。少しだけ爪先をあげて、
ポッキー [2,379] -
ラヴァーズ 11
「はっ…あああ…」みっともないくらい、声が出てしまう。 堪えようがない、舌は亀裂をなぞり、滑り落ち…包んでは淫らな音をたてる。 「ん…あっ、あ…ダメですよ…そ、それ以上されたら…俺…っ」彼は素直に従って、濡れた唇の端をあげてみせた。 器用な指先はまだソレを弄び、露を滴らせる先端を撫でた。 びくっと鳥肌が立つくらいの快感で、俺はかろうじて耐えてみせる。 「イッてもいいのに…」不意に腹が立って、彼の肩
にゃーす [3,419] -
ラヴァーズ 10
「藤原さん…」 解ってる、というように頷いた。 初めてである必要はない。泉堂はほっとしたようにため息をついた。 お互いまだ、名前さえ呼び合えない仲なのに…身体だけ重ねてる。 というか、敢えて名前を呼ばないようにしていた。 ある程度冷静でいられる気がして。 ほんの気休めだけどね。 白い腕がシャツの隙間をぬって、背中を撫でる。 冷たい掌だ。 「ふ…っ…」押し殺した喘ぎに止まらない激情。 泉堂のベルトを
にゃーす [2,610] -
ラヴァーズ 9
「泉堂さん、俺は…」彼は軽く合わさった唇を離し微笑んだ。 甘く軽い麻薬のよう。 「大丈夫だから」その言葉を合図に、俺は彼を寝室に引き入れ押し倒した。 激しく舌が絡み合い、彼の指がもどかしく俺のネクタを緩め、ほどいた。 「藤原さん…僕…おかしくなりそうです…」突き出された舌を舐める。柔らかな舌、二枚の舌からチュクチュクと濡れた音が響き、さらに気持ちを煽る。 ワイシャツのボタンを外し露になった彼の鎖骨
にゃーす [2,245] -
ラヴァーズ 8
「…は…っ…あ…っ」淫らな音で寝室が満たされている。 こうなるのは彼がありがとう、と答えた時に既に決定していた気がする。 部屋に上がったら、もう必然だ。〜1時間前〜泉堂さ…いや、泉堂は部屋に上がりネクタイを緩めた その動作が計算された色っぽさを生み出し、頑なで清らかなイメージから一変させた。 「何故かなあ…」俺を振り返り上着を脱いで座椅子に乗せた。 「なにが?」たぎる情欲に声が低く掠れる。 彼がゆ
にゃーす [2,697] -
ラヴァーズ 7
二人で連れだって歩きながら、俺はこの痺れるような感覚が自分だけのものなのかお互いから発するものなのか…はかりかねていた。 かつて出会ったとたんに、惹かれて寝たこともある。 付き合うとか、そういうんじゃなくひたすらに淫らな欲情にお互いが突き動かされて。そういうときの電流に似た緊張感があるのは気のせいなのか? あくまでもあれは男女間においての出来事だし。 けどどうしようもなく惹かれている。 どうしよう
にゃーす [2,100] -
ラヴァーズ 6
かろうじて救われたのは他の連中には聞こえなかったらしいということ。 俺は動揺しまくって、ウーロンハイを啜った。 「いや、あ、そんなんだと、も、もてたんじゃないかなーとか」うわあ、俺こそくだらねえ〜!!!「いや、全然です」んなわけなかろうが、と思いつつウットリと魅了される俺。 長い指先で細いグラスをなぞる仕草が艶(エン)だ。 その指を俺の指に絡めたら…ほんのり色づく頬に触れたら…危うい妄想は酒の力で
にゃーす [1,840] -
ラヴァース 5
「ではあ〜、新入社員の明日からの頑張りに期待して乾杯〜!!」40は越えてるであろう、小太りな先輩の音頭で宴会は始まった。「泉堂君てスッゴい可愛いね〜♪」暫く時間が経過していくにつれ、女子社員が解りやすい関心を彼に向け始めた。 俺が感心したのは、そういうどうしようもない言動に対し、否定も肯定もなくただ、ニッコリと微笑んでいる彼の態度だった。 必要最低限の受け答えしかしない俺たちを酒のまわった連中は放
にゃーす [1,619] -
ラヴァース 4
午後7時。新入社員歓迎会 と銘打たれた飲み会に、俺たちは半分強制的に連れ去られる。 そーゆーもんだな、社会ってのは、と納得。「あたしあんまり飲めないんですよう」と川田女子が早速先輩男性職員に媚びを売る。 それを内心、忌々しげに見ているに違いないお局様的な御姉様方。 冷静にみれば、俺は川田女子を「可愛い」と感じねばならないはずだ。 実際、彼女は可愛い。 髪は緩くカールしていて、睫毛は巧妙な手際で三倍
にゃーす [1,426]