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Ajuming‐Xの投稿された作品が32件見つかりました。
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引き籠る陰茎 〜ねじれたロザリオ〜 12
「ねーぇ……アタシのアソコに、過剰なくらい大切に仕舞い込んでるその鍵、挿し込みたい?ピッタリ嵌まるかどうかは、してみなくちゃ分からないけど。カチリと合えば、しめたものよネ、ウウン、‘アタシ自身’はどうしようもないほどに締まっちゃうの。だけどアタシはアナタのソレで、開かれるのよ……。ねぇ、どうする?どうしたい?」ダリアは男の股間に顔を近づける。「アナタの鍵、使ってないままサビついてしまってもいいのか
Ajuming‐X [507] -
引き籠る陰茎 〜ねじれたロザリオ〜 11
男の表情がこわばる。「僕は所詮、自分しか愛することのできない、どうしようもない人間だ。僕は人間が嫌いだ。人間がどうしたって放つ‘視線’にも恐怖すらおぼえる。だが僕は人間として生まれ、こうして生きて、生活している。生々しいほどに、結局は生きている」ダリアは男を指差し、声を張り上げる。「オチンポコレイト!」男は思わず寄り目になる。「は?」「だからアナタはそのオチンポコをアナタの手で慰めているのよね!そ
Ajuming‐X [531] -
引き籠る陰茎 〜ねじれたロザリオ〜 10
すると、ダリアは戸棚の奥から粘着テープを取り出した。それを顎の輪郭にめぐらすことができるほどの長さに切り裂くと、みずからの口元を覆い隠すように張ったのである。ダリアは微笑んだ。「(これでアタシも喋れない。‘ダリア’はみんな、無言の生き物となった)」たぶん、そう、ダリアは言ったのだと思う。男は焦った。これまでの人生の中で、僕のプロセスには無かったことがいま、現実で起ころうとしている……どうしよう?ど
Ajuming‐X [493] -
引き籠る陰茎 〜ねじれたロザリオ〜 9
笑い転げるダリアを目にし、男は己の未熟さと幼稚さを見抜かれたかのような恥ずかしさをおぼえた。さらには、女を知らない紋切型の男という烙印を押された気分になったのである。男は、焦る表情は見せまいと、焦った。「へ、へえー…。仮に僕がキミに『愛してるよ』と言ったらそれはつまり『だから、セックスしないか』と言うことなんだね?それじゃ、さっきの僕の言葉は裏を返せば『セックスしたくてしたくて堪らないんだけど、ソ
Ajuming‐X [596] -
引き籠る陰茎 〜ねじれたロザリオ〜 8
「ダリア、カクタス・ダリアちゃん……」男はかしこまって言ってみる。「僕はキミのこと、『愛してる』だなんて言わないよ。まだまだまだまだ言わないよ。だってキミとはこうして出会ったばかり、よく分からない女性に対して唐突に『愛してる』なんて言えるものか、ねぇ?そうだろ?まぁ、唐突って言えばキミの出現の方がまさっているんだけどね。とにかく今はまだ『愛してる』なんて言えないし、言わない。ただキミのこと……興味
Ajuming‐X [523] -
引き籠る陰茎 〜ねじれたロザリオ〜 7
【小さなミラクルと、人を愛する場合のセックス】冷え込んだ朝だった。男はマグカップに温めた牛乳を注ぎ、口元へ運んだ。立ち上る湯気が白く咲いたダリアに見えたその一瞬、奇跡は起きたのかもしれなかった。女がストンと堕ちて来た。目の前に、女が居るのだ。尻もちをついたまま、大きな瞳をしばたたかせるその女の名はCactus・Dahlia。彼女は自らを‘カクタス・ダリア’と告げ、「ダリアと呼んでネ」と囁き、男の耳
Ajuming‐X [554] -
引き籠る陰茎 〜ねじれたロザリオ〜 6
「主よ。我の陰茎を勇猛な物へと導きたまへ。真性なる神よ、我の陰茎を脱皮させたまへ。アーメン」そうして握るソレを4回振り、〈チンポの印〉を描くのだった。しかし、当たり前のようだが奇跡など起こるはずもなく。男はソレを振りかざし、なかば惰性で右手を上下に動かした。それは毎日行う‘儀式’であるのだから、それしか仕様がないのだ。いま上下にしごくこの手を止めてしまえばきっと、急いた己の心臓だけがあたかも意思を
Ajuming‐X [493] -
引き籠る陰茎 〜ねじれたロザリオ〜 5
彼はよく泣いた。それはひとえに、家庭というものを持っていないからこそ出来る行為ではあった。独りだと決壊した土砂のように流せる涙も、いざそこへ他者が入りこむと不思議と涙は引くのである。男は妻など、子供など、要らなかった。必要性など考えた事もなかった。快楽はOnanのみで十分満たされていたし、それよりも庭先に植えた球根植物のダリアのその紅に見惚れるときめきを保ち、確保し続けていたかったし、実際、女性に
Ajuming‐X [521] -
引き籠る陰茎 〜ねじれたロザリオ〜 4
「主よ。我ひとつ冷静に大人になり。これまで以上に‘大人しく’過ごそうと思っております。神は公平であると存じますので何かをしてもらいたくて祈るのではありません。悪意、善意、その意はもはや同義であると考える私こそ、サタンに足許をすくわれかけているのでしょう。たまに讃美歌を聴き、澱んだ細胞を活性化させつつ広い大地のこの土をこの掌でいじり過ごす、ごくありふれたつまらない人間です。この世界には、関わらなけれ
Ajuming‐X [530] -
引き籠る陰茎 〜ねじれたロザリオ〜 3
†その男のチンポは、引き籠りがちのチンポだった。たとえどんなに艶く女性がいようとも、いかにも欲情をかきたてられる女性に触れられようとも、男のチンポはひっそりと、おとなしく、引き籠るのである。――男の名は小出年冬(こだし・としふゆ)。年冬は、自然を愛する田舎育ち、木々や草花に囲まれ、季節ごとの球根を埋めることに楽しみをおぼえてもしかし、己の男根の育て方はいかにも無知のようだった。その窮屈な
Ajuming‐X [604]