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ボーイズラブの官能小説に含まれる記事が1120件見つかりました。
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SNOW DROP〜席〜
「ねえ、河野君って部活どうするのー?」「髪綺麗だよねぇ。どうやって染めてるの?」案の定、HR後の休憩時間、河野の席は多勢に囲まれた。四方から質問攻めに合うものの、淡々と答えているその隣で携帯をいじる俊は眉間にしわを寄せる…(うるせえ…)俊の席は一番後ろの窓際から2列目。それまで一番後ろ窓際の席、つまり自分の左隣は空席だった。誰にも遮られず、外を眺められるこの席を俊は気に入っていた…ついさっき、ア
まよ子 [2,478] -
SNOW DROP〜動〜
3年D組の教室は時期外れの転校生の登場に湧いていた。『えーっと、河野翔太です。3月3日生まれのB型で趣味はゲームと映画鑑賞。あ、彼女はいませーん!ちなみにマル秘スリーサイズは…』「お、それは気になるな。」山崎が冗談ぽくそう言うと笑いが起こる。くだらない…そう思いながらも、河野という転校生から目が離せない。今朝バス停で俺を呼び止めた、まさしくあの男が目の前にいる。(アイツ…映画行くんじゃなかったん
まよ子 [3,046] -
一週間の使用人 6
「…ン…ハッ……ヤメ…!」俺は頭がおかしくなりそうなのを抑えて、睦月をおもいっきり突き飛ばした。「ハァ…ハァ…ッ」「すいません……今日はよく突き飛ばされますね。」…なんで…そんな冷静に…何を喋ればいいのか…どうしたらいいのかも分からず、無意識に腕で口を押さえながら、ただ突っ立っていた。「…真矢………。」スッと睦月の腕が近づいてきて、俺は抱き寄せられそうになった。けど、俺はそれをふりほどいた。「な
鱈 [5,762] -
月の吐息 七章
あ〜自己嫌悪…。授業中だというのにまったく身に入らず(まあ入ったことはないが)頭はさっきの事でいっぱいだった。あの冷たい手が自分の頬に触れた瞬間、何かが自分の中で弾けて飛んだのだ…まさにショート。初恋は、香奈ちゃん…小学生んときだろ?で、去年は勇人の姉ちゃんに失恋して…。結婚しちゃったから仕方ねぇし…てか、なんで男?男子高で「そういう事」だけはなりたくないと思っていたのに…。付属の高校の先輩に、
るい [3,255] -
月の吐息 六章
日向が屋上にむかうと、またしても甘い香りが漂った。嘘だろ?…うわあ、いるよ…。何故かドキドキしつつ、そうっと背後に回る。「授業が始まりますよ…おや、貴方でしたか」振り返った月城はニコッと笑った。不意打ちの笑みに、日向はぎょっとして後ずさる「まだ…あと5分ある」「なるほど。貴方の性格から察するに、充分準備をするタイプではなさそうですしね」「ま、まぁな」なんで俺、こいつの隣に来ちゃってるのか?なんな
るい [3,305] -
SNOW DROP〜再〜
『―…というわけだ。文化祭まであと1週間、頑張れよ。』今は朝のHRの真っ最中。バスから降りて猛ダッシュした俊は、なんとか遅刻は免れたものの体力を使い切り、ぼうっと窓の外を眺めていた。空に広がる灰色の曇り空…憂鬱。『さてと…本当なら今、転校生を紹介したかったんだが…』担任の山崎の声が、ふいに耳に入る。(…転校生?こんな時期に?)『どうや(ドタドタドタ)まだ登校してな(ドタドタドタ)みたい
まよ子 [3,259] -
SNOW DROP〜初〜
「ぶえっくしっ!!さ、寒い〜っ!!」まだ10月だというのに、まるで先月までが嘘のように冷え込む。「やっべ。遅刻しちまう!だぁ〜!!そこのバス待てぇ!!」俊こと黒崎俊は今にも発車しそうなバス目掛けて全力で走った。そしてギリギリ滑り込みセーフ…の、はずだった。予定では。『あぁ、ちょっとちょっと。そこのお兄ーさん。』淡い栗色の髪が視界に入る。「あ?俺か!?…んだよ、今急いでんだ!邪魔すんな!」生れつき
まよ子 [2,960] -
SNOW DROP
舞い落ちる粉雪…満面の白銀世界の中、幼い俺はいた。『あのねー、おおきくなったらねぇ?しゅんのおよめさんになるんだー!』 「ほんとうに?」『うん!だって…』日の光の加減で相手の顔までは見えない。それでも俺は嬉しそうに笑っていて。とても、とても、幸せそうだった……――――――――――――「………っはぁっ!!はぁ、はぁ…」まただ。またあの夢をみた。これで何度目だろう、あの夢を見るのは。「…っ…。」ふと
まよ子 [3,096] -
月の吐息 5章
なんなんだよ、あいつ…安岡のが便利に使えたのにな。やりにくそうな奴……。静まりかえったホームルーム、生徒たちの頭には様々な考えが渦巻き、手には様々なジャンルの本が握られていた。ドフトエフスキー、シェークスピア、ヘッセのようなものからユング、フロイトなどの哲学書…と思えばコナン・ドイルやアガサ・クリスティー…果てはキングやパトリシア・コーンウェル、もちろん日本文学と多種多様に揃っていた。日向の手に
るい [2,472] -
一週間の使用人 5
「………真矢…。」しまった…困らせた「ぁ…ごめん!今の忘れて、俺何言ってんだろ…寝ぼけてたかもな。」俺は焦って取り繕った。「真矢…?」「ホントにごめん、急に……気にしないで!俺、もうご飯いいや…ありがとな。じゃあ部屋に戻るから。」馬鹿だなぁ…何やってんだ勘違いだよ「真矢!……待って下さい」「ゴメンゴメン!ホントになんでもないんだ!」俺は逃げるように部屋を出ようとした。「真矢!」―グイッ俺の
鱈 [4,760]