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恋愛の官能小説に含まれる記事が3667件見つかりました。
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アルビレオ43
その逞しい腕に抱かれてその言葉を聞いた時、真白は心底ほっとしたと同時に彼に対してとても申し訳ない気持ちになった、留火はこんなにも自分の事を思ってくれていたというのに、待ち望んでくれていたというのに、自分はこの一月の間、何をためらっていたのであろうか。「・・・たかった」「うん?」「わたしも、会いたかったよう。留火あぁぁっ!!」 そう叫ぶと同時に、真白は泣きじゃくりながら彼に抱き着いていた、“ごめん
エレクチオン [399] -
アルビレオ42
そんな毎日が、およそ一月に渡って繰り返されていたのだがある日、真白が“今日こそは”と覚悟を決めていつもよりも更に彼に近づいた、その時だ。「・・・・・」「あ、あ・・・っ!?」 突如として彼の姿が消えたと思ったら背後に回られ、手を掴まれていた、時間でも止めたのか、と思うほどの、まさに刹那の出来事であったが彼の様子から察するに、きっとこれくらいは朝飯前なのであろう。「あ、あの。留火・・・」「やっと捕ま
エレクチオン [412] -
アルビレオ41
(あ〜ん、もうっ。バカバカバカバカッ。何やってんだろう、あたしったら・・・!!) 運命の邂逅を喜ぶと同時に、そのチャンスをモノに出来なかった自分に対して腹が立つ。 ベッドに俯せになりつつ枕を抱きしめ、足をバタバタとばたつかせるものの、その姿はとても二十歳前の女性とは思えないほど可憐で可愛らしかった。 そう、これこそが本来の真白なのだ、しっかり者で真面目、努力家でキチンとした分別を弁えていた彼女の心
エレクチオン [323] -
アルビレオ40
(留火、会いたい・・・) 寮に戻ってもだから、その事ばかり考えて逡巡してしまうが彼は飛び切りのいい男になっていた、ほんのちょっと見ただけであったが体つきは恐ろしい程にガッシリとしていて声は太く低くなり、身のこなしにスキがない。 雰囲気も落ち着いていて軽く、それでいてしっかりと地に足が付いているような感覚を受けるが問題はその顔だ、幾分幼いころの面影は残ってはいるものの彼のそれはどこか内向的でおとなし
エレクチオン [313] -
アルビレオ39
その上、元々が照れ屋で恥ずかしがり屋だった彼女はだから、留火への思い共々そういう性格もまた一層強化されてしまったのであり、余計に自分で自分をがんじがらめにしてしまうようになっていたのだ。 そしてそんな時に、留火がひょっこりと現れたのだがその出現は、少なからず彼女に喜びと共に動揺をもたらした、本当は嬉しくて嬉しくて仕方がないのに以前のように彼に素直に甘える事が出来なくなってしまっていたのである。 確
エレクチオン [454] -
アルビレオ38
この地に転校してきてからと言うもの持ち前の明るさと負けん気、そして根性でたちまちの内に人望を博し、尚且つ総合成績も全校で常にTOP10以内と言う心身ともにずば抜けた能力、高潔さを保っていた彼女を女王達は放ってはおかなかった、今から六年ほど前に学院の地下一キロの地点に存在していた“秘密の礼拝堂”において事情を説明され、且つ本物の“グラン・ルグラン”に触れた彼女はだから、“一緒に戦って欲しい”、と言
エレクチオン [491] -
アルビレオ37
ローズマリーは祈りの象徴、茨の剣は純潔の証。そしてその力は胸に秘めた思いが強ければ強いほど、相手に一途であればあるほど発揮される。 ここメリアヴェッラにはある一つの伝説があった、それは今から一千年以上前にまでさかのぼるが当時、人々の信望を集めたウルスラと言う女性騎士がいたのだ。天から祝福を与えられた彼女は同時に、“世界を一瞬で創造することも破壊することもできる”と言われる太古の秘宝“グラン・ルグ
エレクチオン [424] -
アルビレオ36
「それではごきげんよう。行きましょ、エヴァリナ」「ええっ?あ、はいビアンカお姉さま・・・」 変わってしまった彼女の態度に戸惑いを覚えて立ち尽くす留火のすぐ横を、颯爽と挨拶しつつも真白が通り過ぎて行くが、するとそれを見たエヴァリナと呼ばれた少女もまた、彼にペコリと会釈をすると慌てて彼女の後を追う。「・・・・・」(いったい、どうなってるんだ・・・?) その姿を見送りながら留火の頭の中はフル回転していた
エレクチオン [422] -
アルビレオ35
「どうしたの?何の騒ぎ・・・!!」「・・・・・っっ!!?」「あ・・・っっ!!!」 やや困惑しつつもそれでも少女が言葉を続けようとしていた、その時だ。 騒ぎを聞きつけて校舎から一人の乙女が顔を出すが彼女を見た瞬間、留火の表情が今度こそ固まってしまった、腰の辺りにまで伸びたストレートロングの見事な金髪に青空を凝縮したような透き通った碧眼の瞳、可愛く整った顔立ちに乳白色の艶やかな肌。 間違いない、真白だ
エレクチオン [454] -
アルビレオ34
「え、あの。大丈夫なのですか!?」「ちょっと待ってて!!」 思わず駆け寄ろうとする少女をそう言って制すると、留火はそのままランボルギーニへと駆け寄って、運転席のドアを引きちぎる。 中から運転手を引きずり出して抱き抱えると跳躍し、一瞬で少女のそばまで戻ってきた。「そ、その方は・・・?」「・・・解んないけど。でもずっと前から意識はなかったと思うよ、僕が車を止める前から運転席でグッタリしていたもの、ハン
エレクチオン [481]