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恋愛の官能小説に含まれる記事が3667件見つかりました。
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アルビレオ33
驚いて固まってしまう少女をしり目に、留火は平然としていたが見たところまだ買ってから一年も経っていないであろうその車は時速100キロ近くのスピードで正門へと向けて突進してきた、このままでは開きっぱなしのゲートを潜り抜けて校舎かどこかに激突し、下手をすれば大惨事になる可能性がある、放ってはおけない。「少し離れてて」 驚き戸惑う少女にそう告げると留火は暴走車へと向き直り、足を踏ん張らせて腰を深く落とす
エレクチオン [632] -
アルビレオ32
「異国の方?何かお困りでしたら・・・」「助かります」 きっといいとこのお嬢様なのであろう彼女は物腰も柔らかく、言葉遣いも丁寧だったが何よりも留火が助かったと思ったのは、この目の前の少女がこのメリアヴェッラの制服を着用していたためである、つまりはここの生徒であることを表していたわけなのだが今は留火は、そんな少女の好意に最大限に甘えることにした、自分がここに来たわけや約束の時間が一時間以上過ぎても何の
エレクチオン [431] -
アルビレオ31
しかしここではその限りではなかった、十一時半に、と言ったら大体その前後、三十分から一時間は待たされるのが普通であり、それ以外にもカルチャーショックは山ほどあったのだ。 再びロマリオを例にとると通常、アルコールを摂取した後の〆には(何故か)甘いものを食べるのが習わしであり、そのお隣のシャルルと言う国ではまだ仕事があるにも関わらずにお昼からワインを嗜んじゃうという、我々日本人から見ればもはややりたい
エレクチオン [451] -
アルビレオ30
その力やコミュニケーション能力を利用して現地の人たちと交流を持つうちに、その地域の様々な問題を解決に導いてきた彼の名前は徐々に人々の口に上るようになって来た、本人は“止めてくれ”と言ったがその願いとは裏腹に、密かな人気者となっていたのだ、そして。 そんな彼に目を付けたいくつかの学校の使節が接触を図ってきたのである、“うちで勉強しなおさないか?”と。 その内の一つがメリアヴェッラだったのであり当然
エレクチオン [479] -
アルビレオ29
「ありがとう、おじさん」「チャオ!!日本人は優しいからな。だまされねぇようにしっかりやるんだぜ!?」 見た目チョイ悪おやじ風のタクシードライバーに送ってもらい、空港から山道を車で揺られる事一時間半、ようやく目的地であるメリアヴェッラ高等騎士学院へと辿り着いた彼は、正門前に佇んでいた。 そう、17歳になった留火だ、15歳で基礎的鍛錬の全てを終えた彼は、父親である父祖の勧めもあって進学した高校を休学し
エレクチオン [522] -
アルビレオ28
反対に何かを言おうとしていた真白の眼からは大粒の涙が零れ落ちて行くが、普段から色々と気を回しすぎて自分自身の気持ちを抑え込み続けていた彼女はついにはそれが出来なくなってしまい、慟哭となって現れてしまったのだ。「・・・会いに行くよ、絶対」「ふえぇっ?」「絶対、いつかもっと大きくなって、強くなって。絶対に君の所へ行くから、会いに行くから。だから」待ってて、と留火が告げるがそれを見た少年は少女をしっか
エレクチオン [431] -
アルビレオ27
「私がいないからって、泣いちゃだめよ?」「・・・うん、解ってるよ」「きっとまた会えるわ・・・」「・・・・・」 もうほとんど瞳を涙でいっぱいにしながらも留火が頷くがしかし、それでも彼は必死に泣くまいとしていた、真白が悲しむことを知っていたからだ。 常にそれとなく留火の事を気遣ってくれていた彼女はよく、留火が父祖にしごかれて泣きべそを掻いているとこっそりとやって来てはソッと頭を撫でてくれたし、そしてそ
エレクチオン [382] -
アルビレオ27
「この国は、日本は良い所よ、私、ずっとここにいたい、お父さんとお母さんと。そしてみんなと一緒に暮らして遊ぶの!!」「・・・・・」「・・・・・」「・・・・・」「・・・な〜んてね、あははっ!!」 途中まで暗く沈んだ声でそう語っていた真白はしかし、次の瞬間には明るくニカッと笑って見せた、“ごめんなさい、私らしくなかった”と、しかし。 その笑顔は寂しげで引き攣っており、無理しているのがバレバレだった、彼女
エレクチオン [394] -
アルビレオ26
なぜこのタイミングで、と言えばそれは、真白の本当の両親である“アマルフィ夫妻”を始めとする、彼女の一族たちが国の上層部に働きかけたからに他ならなかったが、昔から神学や神智学を修め、また様々な呪いや秘術に通じていた彼らはここ、ロマリオのみならずヨーロッパ全土にそれなりの財力と影響力とを持っており、それを駆使して周囲を説得して回ったのだ。 彼らとすれば、長い間一人ぼっちにしてしまった娘を手元に置いて
エレクチオン [443] -
アルビレオ25
きっと相性が良すぎたのだろう、恋人としても体のそれも。 あの日以来、二人は周囲の目を盗んでは何度となく体を重ねたがそれは特に室内において顕著であった、しかも。「はあはあっ、す、すごいよ留火あぁぁっ。わたし、イキっ放しだおぉぉぉぉぉぉっっ!!!!!」 普段抑圧されていた反動からか、二人っきりの時の留火は人が変わったように積極的に責めまくるが興味が沸いた事はとことん追及する性質の彼は、彼女への思いも
エレクチオン [446]