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セピア色の予知夢?

[2668]  高橋  2010-05-19投稿
【恭子…行って見る?】
ハンドルに俯せて聡が言う

あれは高校三年の夏。
商店街の七夕祭に二人で行ったのだ。
母が縫ってくれた鮮やかな黄色の向日葵の絵柄の浴衣を着て…。

金魚すくいやヨーヨー釣り等をした。聡は上手かった
一回50円。今でも覚えている。私が一匹も掬えず、おじさんがサービスに一匹くれたのだった。

【恭子、500円以内でプレゼントを買って、あのタコ焼き屋の前で30分後に落ち合おう】
聡が言って別れて私はキーホルダーを買った。
聡はビニール袋と片手に綿菓子の袋を持って先に待っていた。
【これ恭子の!俺はこれだ。好きなんや…】
私に綿菓子を、自分は焼きイカを食べた。
私がプレゼントを差し出すと【河原で…俺も渡す…】
受け取りもせずに言った

ウォーターフロントが進み河原には芝生が植えられ椅子やテーブルも設置され防犯灯も暗過ぎない程度に燈されていた。
商店街から逆方向にかなり歩いて土手の階段を下りた。人影は無かった。
土手に生えた桜の木が張り出した下のベンチに二人で掛けた。

【この金魚、川に放してやろうよ。聡が飼う?】
【嫌、川に放そう】
流れまで歩いてビニール袋を逆にすると赤い色が水面に消えて行った。

ベンチに戻るとオロナミンC?…昔は眼鏡をずらした大村某がCMをしていたのを聡が私にくれた。
私はプレゼントを渡した。
互いに包みを開けた。
私には可愛いテニスラケットのネックレスだった。
【可愛い!ありがとう】
私はそれを首の後ろでセットして言った

聡は見ながらドリンクの蓋を捩じ一気に煽った
【恭子!オマ*コ、しょ】
聡はお尻の財布の中からスキンのパッケージを取り出して振って見せた。
聡も童貞だったのだと思う。私もバージン。破爪の瞬間は痛みを伴うくらいの知識しかなかった。

聡の名誉の為に詳しくは触れないが結局、早く果てたのか緊張で勃起しなかったのか…下着は脱がされたが、私の処女喪失とはならなかったのだ
【恭子、ゴメン!必ずここで、やろう!約束するから!俺、恭子が好きだから…それ、貸して】
と、聡はネックレスを指さす。私は訳が判らずネックレスを外した。それを元の袋に入れてクルクルと丸めてドリンク瓶に入れ蓋をした

【ここで、必ず恭子とやって、その時これ渡すから。それまでここに埋めて置く…】
イカ焼きの串で桜の根元を 20?程の深さに掘って埋めたのだった。15年前

それを聡は今から掘りに行こうと言う……。

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