柵なんて錆び付かせて。2
冬月さんは“冬月 砂雪(ふゆつき さゆき)”という名前。
凄く綺麗な名前で、始めて冬月さんと逢ったのは私が本当に小さい頃だったけど、いまでも覚えている。
長くて、褐色にオレンジがかった綺麗な髪を、後ろで一つに束ねていた。喋りかたは、関西弁で幼いときは『へんなのー…』て呟いてた。そしたら冬月さんは決まっていつも微笑んでくれたから。
約束した。“此処”から出してくれる、と。
でも、冬月さんは私の傍にはもういない。
親方様は私をほしいと言った。
私の両親は親方様の会社でお世話になっていて、そして私を親方様渡せば企画の契約を承諾してくれると。
幼い頃から性道具としてしか扱われなかった私。
そんな私に、掃除屋の冬月さんは優しく傍にいてくれた。
『どないしたん?そんなとこで泣いて…』
『可愛い顔が台無しや』
『おいで?』
『大きくなったら、俺が此処連れだしたるから』
『それまでの辛抱や』
………冬月さんは、掃除屋の仕事をやめた。
それは屋敷へ足を踏み入れなくなったというけと。
そしてそれは冬月さんが望んだ結果だということ。
『オマエは私の傍で鳴けばいい。』
そう何度も体に叩きこまれた。
感想
感想はありません。
「 吉乃森 雪 」の官能小説
- 【PC・スマートフォン版】官能小説を投稿できるようにしました。
- 【携帯版】Amorous[アマラス]の携帯サイトが完成しました。
- PC用官能小説投稿サイト新設のお知らせ
- mxxxxxx.ppp.asahi-net.or.jpのアクセスを禁止しました
- スマートフォンに対応しました。
- 【状況報告】03/18の管理人現況
- 【ネット復活】更新再開