変態…ですか?2
ダンボールの人、に
妄想するようになった。
黒くて汚い指で
色々とされたい…。
歯磨きしてない唇で
色々とされたい…。
お風呂に入ってない臭い場所を舐めてあげたい。
変態…でも構わない。
ぁたしは毎晩、毎晩、
妄想して快感を求めた。
そんなある日、
ぁたしは久しぶりに
終電で地元に着いた。
いつもは大抵、夕方だしラッシュの前後だし、
そこそこ人が多い。
誰もがダンボールの前の通路を足早に歩く。
…けど、今日は…
ぁたしと、数人だけ。
駅員さんは酔っ払って居眠りしてる人を起こしていたり…
掃除をしているようだった。
ぁたしは…
ぁたしの足は…
改札を出て、
ダンボールの前の通路で
足を止めた。
ツンとした臭いが
そのまま鼻に入った。
何人かが、
それぞれのダンボールで眠っているようだった。
そのうちの1人が
ぁたしの気になる人。
ダンボールを家のように囲い込み、
その中に気配を感じた。
ぁたしは、そ〜っと
覗いてみた。
男の人、おじさん、が
ダンボールの家の中で
座っていた。
通路と比べものにならないくらい強烈な臭いが充満している。
おじさん、が
振り向いた。
ぁたしは会釈した。
おじさん、の手には
きっとゴミ箱で拾ったと思う雑誌があった。
グラビアの特集を、
ぁたしの妄想通りの
黒くて汚い手でページをめくっていた。
おじさん、は振り向いた顔を元に戻し、
再び
雑誌を読み出した。
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