歩く、歩く 22
不思議なことに先輩は全く怒ってなかった。
むしろ少しスッキリしたような顔で俺に笑いかけてくれる。
なんか吹っ切れたような、清々しい顔で。
ベッドでふざけあって、小学生みたいに馬鹿笑いしたあと、俺は恐る恐る先輩の肩に手を回した。
拒絶が怖い。
嫌われてもいいと開き直っていたのに、こんな笑顔みたら欲がでるダメな俺。 愛しい、愛しい、愛しい!
先輩は引き寄せられるまま俺の肩に頭を載せた。
幸せな沈黙のあとにくるのはきっと現実だから。
二人ともわかってる。
「誠司は…いいの?」
「え?」
先輩は悪戯っ子みたいな目で笑った。
「僕だけにして、君はしてないから」
俺は震えるような幸せに涙がでそうな自分を抑えて先輩の頬にキス。
「いーの、俺は」
やば、声が震えた。
先輩はすぐに気づいた。
本当にこの人は見かけよりずっと鋭いから困る。
「泣いてるの?」
「…ああ。まあ…ね」
「なんで?」
意外と突っ込むしさあ〜。
「幸せすぎて」
と、先輩は泣きそうな顔になって俺にしがみついた。
「誠司は行かないね?幸せだからって…どっかに行かないで」
むしろ少しスッキリしたような顔で俺に笑いかけてくれる。
なんか吹っ切れたような、清々しい顔で。
ベッドでふざけあって、小学生みたいに馬鹿笑いしたあと、俺は恐る恐る先輩の肩に手を回した。
拒絶が怖い。
嫌われてもいいと開き直っていたのに、こんな笑顔みたら欲がでるダメな俺。 愛しい、愛しい、愛しい!
先輩は引き寄せられるまま俺の肩に頭を載せた。
幸せな沈黙のあとにくるのはきっと現実だから。
二人ともわかってる。
「誠司は…いいの?」
「え?」
先輩は悪戯っ子みたいな目で笑った。
「僕だけにして、君はしてないから」
俺は震えるような幸せに涙がでそうな自分を抑えて先輩の頬にキス。
「いーの、俺は」
やば、声が震えた。
先輩はすぐに気づいた。
本当にこの人は見かけよりずっと鋭いから困る。
「泣いてるの?」
「…ああ。まあ…ね」
「なんで?」
意外と突っ込むしさあ〜。
「幸せすぎて」
と、先輩は泣きそうな顔になって俺にしがみついた。
「誠司は行かないね?幸せだからって…どっかに行かないで」
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