それぞれの明日 11
初対面で、言ってくれんじゃん…。
「そうですか、じゃ、僕は忙しいんでね」
構ってられっか、こんな変なやつ。
茶髪兄ちゃんはオイオイ、と俺の車椅子を掴みやがった。
「ケガさせといて名前も聞かないのかよ?」
「…すみませんね、お名前は?ご住所と合わせて教えて貰えればあとでお詫びの品でも送ります。
病院に行かれるなら治療費もね」
それが目的なんだろ?
男はニッコリした。
「ま、それでいいけど暫く付き合ってよ。
話題の人間に会える機会なんてそうそうないし」
腹の底からイラついて、仮面を維持する為に心に障壁を張る。
昔からそれは得意だ。
何も感じないようにすること…これが出来なきゃ生きていけなかったしな。
無表情で見上げる俺にびびりもせず、手押ししていく男。
こいつ危ないやつじゃないよな…。
また刺されるとか勘弁だし
「君さあ、高校生だよね」「…はい」
面倒くせえ、面倒くせえ、面倒くせえ!
悠を探すが見当たらない。
「成績優秀、眉目秀麗、モテモテなんだろうね?」
「別に」
なんなの、こいつ。
「なのに満たされない…人を陥れるのはこの年にしていっちょまえってね」
「そうですか、じゃ、僕は忙しいんでね」
構ってられっか、こんな変なやつ。
茶髪兄ちゃんはオイオイ、と俺の車椅子を掴みやがった。
「ケガさせといて名前も聞かないのかよ?」
「…すみませんね、お名前は?ご住所と合わせて教えて貰えればあとでお詫びの品でも送ります。
病院に行かれるなら治療費もね」
それが目的なんだろ?
男はニッコリした。
「ま、それでいいけど暫く付き合ってよ。
話題の人間に会える機会なんてそうそうないし」
腹の底からイラついて、仮面を維持する為に心に障壁を張る。
昔からそれは得意だ。
何も感じないようにすること…これが出来なきゃ生きていけなかったしな。
無表情で見上げる俺にびびりもせず、手押ししていく男。
こいつ危ないやつじゃないよな…。
また刺されるとか勘弁だし
「君さあ、高校生だよね」「…はい」
面倒くせえ、面倒くせえ、面倒くせえ!
悠を探すが見当たらない。
「成績優秀、眉目秀麗、モテモテなんだろうね?」
「別に」
なんなの、こいつ。
「なのに満たされない…人を陥れるのはこの年にしていっちょまえってね」
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