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それぞれの明日 20

[1017]  にゃんこ  2010-08-04投稿
12月20日

俺が目覚めて丁度20日。
圭が来なくなって3日。

俺が退院するのはあと5日
体力もついてきたし、もう普通に歩ける時間が延びたし。
勉強は追い付ける。
悠がマメに来ては教えてくれていたから。

圭が来なくなって、3日。
悠が、ノートをしまった。誠司はいない。
俺がそれを指摘すると悠は微笑んだ。

「誠司は心配していたんだよ、君に逢えば僕の気持ちが動くんじゃないかって。でも大丈夫、気づいたんだよ、僕らはそんなんじゃないって」

そんなんじゃない。
そうだ、そんなんじゃない
「結局それはお前を信用してないんだな。
所詮、そんな仲なんだろ」
悠はゆっくりと俺のベッドに腰かけた。

「アキヒト、君は頭がいい…とっても。
でも、一方でとても愚かだね。人は…疑ったり、傷ついたりすることでしか乗り越えられないんだ。
好きだから、苦しいんだ。好きだから、信じたいんだ好きだから…乗り越えられるんだ。
僕は君が好きだ。
だから乗り越えてきたんだよ…君のなかにいつまでも小さな子供が見える。
僕はその子を支えたい。
それは誠司に対するものとは次元が違う。
どちらも大切なんだ」

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