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妄、想なんです 13

[1246]  にゃんこ  2010-10-09投稿
こんなこと、本当に現実である筈がない。

頭のなかであれほど、無理矢理汚した小早川が…自ら僕に犯されたがる、なんて
僕の上に跨がって、爛々と輝く目で見下ろしている。
黒いブラウスのボタンを外していく…。

僕は魔法にかけられたように微塵も動けない。

小早川は微笑したまま、はだけた身体を淫らな動作で押し付けた。

「ね…俺をこんな風にした…?頭のなかで、した?
英士…ねえ?」

全身に鳥肌立つような淫靡な声で耳元をくすぐる。
目の前に顔がある。

可愛いと形容される顔。

でも今は美しい。
この世のものとは思えないくらい綺麗だ。

瞬きしない目に僕が映っている。

怯えてるのか? 僕は。

唇が重なってきて、僕は金縛りから解けた。

全身を走り抜けたのは

純粋な欲望。

この美しい、黒い生き物に対しての

凶暴なまでの、欲情…。




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