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紺碧の空に星 9

[1286]  にゃんこ またも暗い話でした(>_<)読んでくれた方々、ありがとうございました!  2010-10-28投稿

「理央?」


理央は思わず笑ってしまうほど、目を丸くしていた。多分、僕自身も。

「英士」

そして…、理央はソファーから起き上がった僕に…
走りより、しがみついた。
「馬鹿!…遅い!」

え?

見上げた顔はいたずらっ子みたいだ。

「狡いよ!…僕は毎日来てたのに!」

僕を…待ってたの?

驚いて、言葉もでない。
やっと振り絞る。

「なら…呼べば良かったじゃないか、メールで」

理央は首を振る。

「やだよ。なんか…負けになる気がして」

なんだよ、その負けず嫌いは…僕は笑った。

ぎゅっとしがみついたまま理央は微笑んだ。

「あのね、僕は…英士と始めたい」

「始める?」

理央は夢見る少女のように僕の膝に頭をのせた。

「うん。僕を許してくれたから…英士が…僕を好きでいてくれたから…。
春臣を忘れはしないけど、新しい毎日を…
僕は英士と一緒にいたい」

理央は有無を言わさない強さで僕を見た。


僕は笑って…だって笑わないと泣いてしまうから…彼を抱き締めた。



触れられない星じゃない。

ここにいる、たった1人の愛しい人を。






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