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晴れの日の一日,13

[1021]  2010-11-23投稿

そう言うと、夏輝さんはまるで泣くのを必死にこらえてる子どもみたいに、瞳に涙をためてまた俺を見た。



「…!!!克巳くん……。」

だから俺は思わず、
夏輝さんを抱きしめてしまった。



「泣いてよ。我慢しないで…。あと、"くん"もいらないよ。克巳って呼んで。」


「…克巳っ、ごめ…ッ。
ゴメン……、かつみ。」


何度も何度も、
俺の胸の中で名前を呼んでは謝ってた。


小さく泣きながら、
小さく震えていた夏輝さんは、なんだか小さくて細く感じた。









それからしばらくして、落ち着いた夏輝さんと近くの公園のベンチに座った。


「はい。」


「ありがとう。」


自販機で買ってきたココアを渡す。


「学校サボったのなんて初めてだ。」


「夏輝さん真面目そうだもん。俺が適当に言っとくから合わせといて。」


「何から何まで、すまないな。」


「なんで?夏輝さんのためだもん、当然だよ。」

そう言って笑うと、
夏輝さんも笑った。

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