晴れの日の一日,14
「夏輝。」
「え?」
「さんはいらない。
夏輝でいいよ、克巳。」
やられた。
あまりにも急だったから、ものすごいときめいてしまった。
だから、
「ぇ…!ぁ…な、なつ…き…?」
ものすごく動揺して、
うまく呼べなかった。
「はは、何で疑問系なんだよ。」
「笑う事ないだろ!
な、夏輝…!」
やっぱりどもってしまう俺にケラケラ笑う、夏輝…。
その姿が可愛くて仕方がない俺はいよいよ骨抜きのようだ。
前から好きだと思っていたけど、一緒にいれば一緒にいた分どんどん好きになってしまう。
もう好きで好きで好きでたまらない。
「夏輝…。」
「ん?」
「ぁぁ、いや何にもない。」
つい危ない事を言いそうになる。
「なんだよ、それ。
………なぁ克巳?」
「何?」
「ありがとう。
克巳がいてくれて良かった。」
「……何それ……、
ちょー照れる…。」
自分でも顔が熱いのがわかったから、そっぽを向いた。
それでも後ろで夏輝が少し笑ったのが分かった。
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