さよならは五分前 15
「暗闇ってのは気が滅入るね…」
ぼそぼそと買い置きのパンを二人で食べ、なんとか会話を絞りだそうとする。
簓は思ったより元気だが、心配気な顔に変わりはない
時計も止まっていてどれだけ時間が経ったのかもわからない。
「今日…いや、今日って言っていいのかな…
んと、何しましょうか」
簓はクリームパンを牛乳で流し込み、微笑んだ。
不思議だ。
海斗はまじまじと簓を見つめる。
昨日、というか眠る前より遥かに落ち着いている。
「なんだかね」
それに気づいて、簓が言う
「わけがわからなすぎて夢のような気がして。
じたばたしても始まらないんで…」
繊細なんだか、たくましいんだか…。
起き抜けにキスしたくなったことを唐突に思いだし、熱い珈琲で火傷しそうになる。
すっかり寛いでいる簓の横に腰をおろす。
顎に手をやり、髭が延びていないことに気づいた。 どうやら何もかも「進まない」ことにしたんだろう。
永遠に?
…まさか。
「さあ、どうするか」
「ただでDVDでも借りますか?」
「それも、いいね」
全く、なんだか夢のようだ
ぼそぼそと買い置きのパンを二人で食べ、なんとか会話を絞りだそうとする。
簓は思ったより元気だが、心配気な顔に変わりはない
時計も止まっていてどれだけ時間が経ったのかもわからない。
「今日…いや、今日って言っていいのかな…
んと、何しましょうか」
簓はクリームパンを牛乳で流し込み、微笑んだ。
不思議だ。
海斗はまじまじと簓を見つめる。
昨日、というか眠る前より遥かに落ち着いている。
「なんだかね」
それに気づいて、簓が言う
「わけがわからなすぎて夢のような気がして。
じたばたしても始まらないんで…」
繊細なんだか、たくましいんだか…。
起き抜けにキスしたくなったことを唐突に思いだし、熱い珈琲で火傷しそうになる。
すっかり寛いでいる簓の横に腰をおろす。
顎に手をやり、髭が延びていないことに気づいた。 どうやら何もかも「進まない」ことにしたんだろう。
永遠に?
…まさか。
「さあ、どうするか」
「ただでDVDでも借りますか?」
「それも、いいね」
全く、なんだか夢のようだ
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