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ラック・ガール #03

[3220] 輪廻 2011-01-28投稿


少女は朝まで、束の間の休息をとった。


シャワーを浴びて、三日前に着ていた学生服に袖を通し、髪型を整えた少女は、
完全に『普段』の女子高生に戻っていた。

「あらリルナちゃん、そうしてるとやっぱり普通の女子高生ネェ〜」

「マ、マスター。いっつもからかわないで下さいっ!現役の高校二年生ですよ!
また来週、頑張りましょう!
お疲れ様でしたっ!」

少女は髪をポニーテールにまとめ、
颯爽と店を出て行った。


「あっリルリルじゃん!」

「リルナお久〜〜」

「アミちゃん、ミナちゃん!」

少女は登校中の友人に出くわした。
少し困惑した表情を浮かべた。
まだ脚が震える。

「あれ?……大丈夫?」

「ん〜〜?リル具合悪い?」

「そんなこと無いよ…!元気元気!」

「んん〜〜。怪しいな〜」

「もしかして…寝不足気味?」

少女の心臓が速くなったが、
「気のせいだよ」
と、笑顔を見せると、友人たちは納得したようだった。


(いつもいつも、あなたのコトばかり考えてるよ。

いつもいつも、あなたのコトばかり見てるよ。

いつもいつも、あなたのコトが…)

「はぁ……疲れちゃった」

少女は独り呟いた。
友人の推察通り寝不足だったし、
朝から何も口にしていなかった。

「なんだ?溜め息か?」

隣りの席の男子生徒が登校してきていた。

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