ラック・ガール #10
「あなたの治療費で最後の貯金もパーになっちゃたわぁ〜」
「ぱー………ぱー!!」
「なんで楽しそうなのよ!」
「おなかすいた…」
「そうネ……私たちこれからどうしましょう……」
私には最後の最後、奥の手の最終手段があった。
「この店自体を担保に、新しい店を立ち上げるわよ!失敗したらいよいよ宿無しね…」
今まで働いていた女の子たちに声をかけた。
信頼出来る何人かに。
違法とか非合法とか、そんな感じの言葉が絶えずつきまとったわ。実際そうだしネ。
「その子がマスターの隠し子?」
「可愛いでしょ?ウチで預かる事にしたのよ」
「私たちのお給料に影響しなきゃ大歓迎よ」
「かんげー!!」
この時はまだ、リルナちゃんがこんな風にウチで働くなんて、思ってもみなかった。
感想
感想はありません。