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トライアングル 7

[1136] にゃんこ 2011-02-17投稿
「琉聖…」

あああああ!!
な、名前を呼ぶなあ!

「あ、お、俺、テレビみたいな…韓流!」

焦ってリモコンを手にしようとした俺を、責めるようにじっと見ている。

な、なんなんだよ。

「聞けって。どうしちゃったの?」

諦めて、俺は椅子にドスンと腰を降ろした。

「なにが」

「最近!」

ぐっと身を寄せて、俺を窺い見る。
近い、近いんだよ!

「ちょっと前から思ってたんだ。…琉聖、最近おかしくない?」

「な、なにがだよ」

静瑠は眼鏡の奥の目をすがめて俺を睨んだ。

「俺のこと、避けてる」

…気づかれてた。

くそっ、気づかれてた!

「…避けてなんかねえよ」
「嘘だ。絶対嘘だ。俺…ずっと、ずっと…」

静瑠がパッと顔を背けた。
語尾が震えた。

「何でだよ…何で嘘つくんだよ、俺、なんかした?」
好きだからだよ。
ばかやろう、好きだから避けてんだ!

そう叫べたら。

そう言えさえしたら。

「何にも、してねーよ」

振り向いた静瑠の目が赤かった。
おい…勘弁してくれよ。
「…辛いんだ。俺にとって琉聖は…」

言うな。

「一番の友達だから」

…ばかやろう。

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