トライアングル 12
深夜2時。
ようやく話疲れて、静瑠が寝息をたてはじめた。
静瑠が書いてる途中のミステリーを読んだり、映画の話したり。
とりあえず連理の話はしなかった。
明らかに静瑠は嬉しそうに話していた。
俺との距離が戻ったと思ってのことだと思うと俺も嬉しい。
一方で、俺が連理を好きだと知ったのに何にも響いてないことは悲しい。
いじましくも俺は望んでいたんだ。
「なんで俺じゃないの?」
と静瑠が言うことを。
言うわけないのに、願っていた。
連理が好きだと嘘をついたのは「男」が好きだと言う俺に対する態度を見たかったからだ。
安心しきって寝息を立てている静瑠を、月明かりの下見つめていた。
死んでるみたいに安らかな顔。
起きてる時よりずっと綺麗な顔。
俺は静かに屈んで、
その唇に触れた。
埃より軽い口づけ。
触れた瞬間、身体中が沸騰したみたいに熱くなり…悲鳴みたいに、もっとと叫ぶ心を押さえ付けた。
危ないな。
好きすぎて、壊したくなるとかってのは本当みたいだ
俺は布団をかぶって、目を閉じた…。
寝られそうもない夜。
長い長い明かない夜。
ようやく話疲れて、静瑠が寝息をたてはじめた。
静瑠が書いてる途中のミステリーを読んだり、映画の話したり。
とりあえず連理の話はしなかった。
明らかに静瑠は嬉しそうに話していた。
俺との距離が戻ったと思ってのことだと思うと俺も嬉しい。
一方で、俺が連理を好きだと知ったのに何にも響いてないことは悲しい。
いじましくも俺は望んでいたんだ。
「なんで俺じゃないの?」
と静瑠が言うことを。
言うわけないのに、願っていた。
連理が好きだと嘘をついたのは「男」が好きだと言う俺に対する態度を見たかったからだ。
安心しきって寝息を立てている静瑠を、月明かりの下見つめていた。
死んでるみたいに安らかな顔。
起きてる時よりずっと綺麗な顔。
俺は静かに屈んで、
その唇に触れた。
埃より軽い口づけ。
触れた瞬間、身体中が沸騰したみたいに熱くなり…悲鳴みたいに、もっとと叫ぶ心を押さえ付けた。
危ないな。
好きすぎて、壊したくなるとかってのは本当みたいだ
俺は布団をかぶって、目を閉じた…。
寝られそうもない夜。
長い長い明かない夜。
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