トライアングル 27
泣いて泣いて、号泣ってこういうことかってくらい泣いて、ようやく枯れた。
もう空っぽな気がする。
「嫌われた方が楽なんだ。俺、どうしたらいい?
嫌いになる方法教えてくれよ!?
なんであいつ、男なんだ、なんで俺はあいつがこんなに好きなんだ」
「なんでだろうねえ…」
ゆったり、連理が呟いた。
「お前って本気で恋したことないの?」
噛みつくみたいに出た言葉に連理は微笑んだ。
「あるよ」
その笑顔に、俺は驚いた。
あんまり寂しそうで。
あんまり悲しそうで。
「…誰?」
連理の唇が薄く開いて、苦しそうに吐き出した。
「例の家庭教師」
ああ、そうか。
連理は本気で好きだったんだ。
痛い。
わかるから痛い。
「あっちは単なる暇潰し…つうか自分好みに教育したんだろうけどな」
自嘲気味な声が震えた。
「いまでも好きか?」
「嫌いだよ」
泣き顔みたいな笑顔。
「…けど」
交差させた長い指に力がこもった。
「もっかいだけ…好きって言われたい」
連理を初めて見た気がした
「連理…」
俺は、全身が痛かった。 息が止まるくらい強く、抱き合うべきだと思った。
もう空っぽな気がする。
「嫌われた方が楽なんだ。俺、どうしたらいい?
嫌いになる方法教えてくれよ!?
なんであいつ、男なんだ、なんで俺はあいつがこんなに好きなんだ」
「なんでだろうねえ…」
ゆったり、連理が呟いた。
「お前って本気で恋したことないの?」
噛みつくみたいに出た言葉に連理は微笑んだ。
「あるよ」
その笑顔に、俺は驚いた。
あんまり寂しそうで。
あんまり悲しそうで。
「…誰?」
連理の唇が薄く開いて、苦しそうに吐き出した。
「例の家庭教師」
ああ、そうか。
連理は本気で好きだったんだ。
痛い。
わかるから痛い。
「あっちは単なる暇潰し…つうか自分好みに教育したんだろうけどな」
自嘲気味な声が震えた。
「いまでも好きか?」
「嫌いだよ」
泣き顔みたいな笑顔。
「…けど」
交差させた長い指に力がこもった。
「もっかいだけ…好きって言われたい」
連理を初めて見た気がした
「連理…」
俺は、全身が痛かった。 息が止まるくらい強く、抱き合うべきだと思った。
感想
感想はありません。