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ラック・ガール #32

[2034] 輪廻 2011-02-27投稿
「三百五十人ヨ……。外にまで溢れちゃってるから、すぐに始めましょう」

「はい……」

「リルナちゃん、大丈夫?」

リルナは静かに頷いただけだったが、怖がりながらもしっかりと前を見据えていた。

「さ、出番ヨ…」

すぅっと、深呼吸をしてから、
目一杯の笑顔で、リルナは舞台へと上がった。



リルナは今や、実質的にこの店のNo.1となりつつあった。
その人気は不動のものとなっていた。
マキよりも僅かながら多い客は、そのほとんどが昨日は帰った生粋のリルナファンたちだった。

「リルちゃぁああん!」
「また気持ち良くさせてくれ!」
「会いたかったよーー!!」
「リルナちゃぁあん!好きだ〜!!」

リルナは涙をこらえて、頭を下げた。

会場は一瞬にして静まった。

「……こんばんは。一昨日は最後の最後で気を失っちゃって。昨日にいたっては、お休みしてしまいました。
本当に……本当に、皆さん。
申し訳ありません」

再び頭を下げたリルナを、何人かの声が静止した。

「ううん。みんなを裏切ったのは…私だから。だから、今夜は…目一杯楽しんでいって下さい!
それが、私にできるお詫びです」


リルナはゆっくり舞台から下りて、整理券一番を持った男性の腕をとった。

「みんな、順番通り並んでね。
必ず、必ずみんなを一人残らず気持ち良くしてあげます!!」

静まっていた会場が一気に盛り上がり、かつ客はきちんと順番通り並び始めた。

(そうだよ……。
不安だらけのままじゃ、
みんなに信用されっこなかったんだ。
こうやって、また一から始めればいい…)

リルナは一番目の男性の肉根を根元までくわえ込み、
上目遣いに尋ねた。

「…っんぐ、…ぷはっ、気持ち良い…?」

「あぁ……リルちゃん…気持ち良いよ……!」

今までとは違う。
リルナは使命感から解放され、
素直になれている気がした。

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