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ラック・ガール #35

[2192] 輪廻 2011-03-01投稿
舞台袖から、ようやく姿が確認できるようになったリルナを、マキは黙って見つめていた。

「強い………。生きようって必死だわ…」

マスターもリルナの変貌ぶりに驚嘆していた。

「正直…ここまでだなんて……。一向にペースが乱れない。しかもお客さんみんなが満足してる…」

「どう?私が任せただけあるでしょう、マスター」

「これで名実共にNo.1てわけネ〜」

「実…の方はどうかしら?まだあと五十人強、残ってる」

「確かに前のあのコならね。でも、今は何かが違う」

リルナの意識を支えているのは、マキやマスター、ファンの客だけではなかった。

(いつもいつも、
あなたのコトばかり考えてるよ。

いつもいつも、
あなたのコトばかり見てるよ。

久波くん………!


会いたいよ……)


「ぁあぁあ!!いい…!激しい…!!
イ……イっちゃうッ!!」

百回以上突かれた体は、
不自然にびくんと跳ねていたが、
リルナの瞳は一点の曇りも無かった。


「……凄い…。あんな激しいされ方でも、まだ楽しんでる」

マキには自分に無いリルナの強さがなんなのか、知り得なかった。

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