クレイジーキャット 18
連理は結局、昼休みが終わってようやく帰ってきた。
顔つきはどこかボンヤリとして、髪は乱れていた。
俺は顔を背けた。
そして…連理は初めて…俺と「特別な関係」になって以来、初めて…俺に声をかけずに教室を出ていった。
必ず一緒に帰っていたのに
一瞥もくれずに。
俺は悲しみよりもまず怒りが襲い、…時間が経つごとにやはり悲しみに移り変わっていった。
帰り道、静留と二人。
案外天然な静留はいつもと変わらない様子で、ミステリーの話をしている。
俺はそれを右から左へと流しつつも感謝していた。
あの毒を帯びた甘ったるい声のあとでは
静留の声は清らかな清水のように心に染みるから。
今では痛みを伴わない静留の笑顔も嬉しかった。
連理のことを考えずに済む方法はないけど
独りぼっちでいるよりはずっと救われる。
静留と別れて、帰り道。
ずっと鳴らない携帯を持ってる俺がいた。
メールも
電話も
その日、連理からくることはなかった。
俺は怖くて、何回も文章を打っては、消していた。
先生が好き?
打っては消す。
この簡単な
五文字を。
顔つきはどこかボンヤリとして、髪は乱れていた。
俺は顔を背けた。
そして…連理は初めて…俺と「特別な関係」になって以来、初めて…俺に声をかけずに教室を出ていった。
必ず一緒に帰っていたのに
一瞥もくれずに。
俺は悲しみよりもまず怒りが襲い、…時間が経つごとにやはり悲しみに移り変わっていった。
帰り道、静留と二人。
案外天然な静留はいつもと変わらない様子で、ミステリーの話をしている。
俺はそれを右から左へと流しつつも感謝していた。
あの毒を帯びた甘ったるい声のあとでは
静留の声は清らかな清水のように心に染みるから。
今では痛みを伴わない静留の笑顔も嬉しかった。
連理のことを考えずに済む方法はないけど
独りぼっちでいるよりはずっと救われる。
静留と別れて、帰り道。
ずっと鳴らない携帯を持ってる俺がいた。
メールも
電話も
その日、連理からくることはなかった。
俺は怖くて、何回も文章を打っては、消していた。
先生が好き?
打っては消す。
この簡単な
五文字を。
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