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クレイジーキャット 18

[1034] にゃんこ 2011-03-15投稿
連理は結局、昼休みが終わってようやく帰ってきた。
顔つきはどこかボンヤリとして、髪は乱れていた。
俺は顔を背けた。

そして…連理は初めて…俺と「特別な関係」になって以来、初めて…俺に声をかけずに教室を出ていった。

必ず一緒に帰っていたのに
一瞥もくれずに。

俺は悲しみよりもまず怒りが襲い、…時間が経つごとにやはり悲しみに移り変わっていった。

帰り道、静留と二人。

案外天然な静留はいつもと変わらない様子で、ミステリーの話をしている。

俺はそれを右から左へと流しつつも感謝していた。
あの毒を帯びた甘ったるい声のあとでは

静留の声は清らかな清水のように心に染みるから。
今では痛みを伴わない静留の笑顔も嬉しかった。

連理のことを考えずに済む方法はないけど

独りぼっちでいるよりはずっと救われる。



静留と別れて、帰り道。

ずっと鳴らない携帯を持ってる俺がいた。

メールも

電話も


その日、連理からくることはなかった。



俺は怖くて、何回も文章を打っては、消していた。

先生が好き?

打っては消す。


この簡単な

五文字を。

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