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溺れる1

[4561] 紗耶香 2012-03-10投稿
当時、彼には既に妻子ありだったし
あたし、中村紗耶香にも婚約中の彼がいた。

彼と初めて会ったのは仕事の新規チームの顔合わせ…

受付用内線が鳴り迎えに出ると初老の男性と彼がいた。

形式通りの挨拶をしてリーダーの待つ会議室へと案内した。
(なんかめっちゃ見られてる気がするんやけど気のせいやろか……?)

母からの遺伝か身長はミニマムサイズなのに、胸だけはすくすくと成長し今やGカップだった。

だから初対面の男性は基本的に胸に目がいく。そのあと、目が合うとニヤニヤしながら目を逸らすことが多い。
今回もそうなんだろうなと思っていたけど、彼は目を逸らすことなく、むしろ舐めるように全身を見ている。

(……やばっ)

背中を愛撫された時のようなゾクッとした感覚が込み上げ、会話をリーダーに任せ席を立った。

(アレは見てるとかじゃなくて視姦のレベルやって…)
心なしか体がほてっている気がした。

『コーヒーいかがですか?』

1週間もするとチームの雰囲気もだいぶ砕け軽口をたたく余裕も生まれた。

(やっぱり気のせいやん)

初日の件以降特に何も無く、意識しすぎたなとちょっと恥ずかしいくらいだった。

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