欲望の果て…叶絵16
酒本さんから教えてもらった店は、昨日三沢さん達と入ったカラオケスナックだった。
三沢さんは私と入れ違いで別の店に移った後で、ダンナも一緒に出かけたらしい…
「お得意さんが呼んでるみたいで、すぐ戻ってくるから待ってるように言ってましたよ。まま、座って下さい…」
実は私が来るという事で、三沢にダンナを近くの店に連れて行き、待ってるようにと、酒本からの指示だった。
叶絵のカラダを堪能していた三沢が、感じ易く雰囲気に弱い事を洩らしてしまい、行動的な酒本は昼間会った色っぽい叶絵を忘れられずに電話で誘い出したのだった。
カウンターより、シートの方が攻めるのに都合がいいと、死角になった奧のシートに並んで座った。
車で来てるのを伝えたが、断れずに勧められるままにレモンハイを飲んでしまった。
酒本さんはダンナの店から色々と買っている事や、アフターが素晴らしいと誉めたりして私を恐縮させ、矢継ぎ早にお酌したり乾杯等が続き、次第に酔いが回ってきた。
「いや〜、奥さんと飲むのが夢だっただよ。今日はうれしいな…」
「私も、酒本さんと飲めて…良かったです。これからも主人の事よろしくお願いします」
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