引き籠る陰茎 〜ねじれたロザリオ〜 20
ダリアが叫ぶ。
「アナタがアナタ自身で決して見ることの出来ない神を創造し、そこには存在(いな)い神を信じ、崇め、救いを求めすがりついて、神という名の岩壁を作り、水と空気と土と大地にいだかれたフリをして、そうして守られている仕草をして自ら守りに籠ったまま出て来ない、そんな、そんな愚かな行為で、今、見える、そこに存在(あ)る‘この世界’を楽しもうとはしないアナタこそが、世界一弱虫の神サマなの――…!!」
男の体から汗が滴り落ちる。「……ウゥッ、も、う、イクよ?イク……」
女が言う。「イキましょう、そうよ、どこへだって……!」
…――そうよ、どこへだって、いけるの!――…
男の動きが止まる。
荒々しい息づかいだけが響く。
ダリアはその背中を優しくさする。そして強く抱いた。見ると男の眼からは大粒の涙が流れていた。ダリアはそれを指先で拭う。
「アナタのこれまでを否定するのではけっしてないわ。アナタはこれまでも、これからも、きっと楽しめるヒトだから。……アタシと違って」
「‘アタシと違って’?どういう、意味?」
沈黙が広がる。
男は不意に、己の肉体がどこかへこぼれ落ちそうな予感が走る。それは圧倒的なまでの恐怖の予感だった。
そしてそれは的中する。
音も無く、まるで目には見えない空中の穴の中へ吸い込まれていくかのように、その姿が消え入る――…
ダリアが居る。
男はダリアの細い腰にすがりつくようにしがみついた。
「アナタがアナタ自身で決して見ることの出来ない神を創造し、そこには存在(いな)い神を信じ、崇め、救いを求めすがりついて、神という名の岩壁を作り、水と空気と土と大地にいだかれたフリをして、そうして守られている仕草をして自ら守りに籠ったまま出て来ない、そんな、そんな愚かな行為で、今、見える、そこに存在(あ)る‘この世界’を楽しもうとはしないアナタこそが、世界一弱虫の神サマなの――…!!」
男の体から汗が滴り落ちる。「……ウゥッ、も、う、イクよ?イク……」
女が言う。「イキましょう、そうよ、どこへだって……!」
…――そうよ、どこへだって、いけるの!――…
男の動きが止まる。
荒々しい息づかいだけが響く。
ダリアはその背中を優しくさする。そして強く抱いた。見ると男の眼からは大粒の涙が流れていた。ダリアはそれを指先で拭う。
「アナタのこれまでを否定するのではけっしてないわ。アナタはこれまでも、これからも、きっと楽しめるヒトだから。……アタシと違って」
「‘アタシと違って’?どういう、意味?」
沈黙が広がる。
男は不意に、己の肉体がどこかへこぼれ落ちそうな予感が走る。それは圧倒的なまでの恐怖の予感だった。
そしてそれは的中する。
音も無く、まるで目には見えない空中の穴の中へ吸い込まれていくかのように、その姿が消え入る――…
ダリアが居る。
男はダリアの細い腰にすがりつくようにしがみついた。
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