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超ラブ凌辱少年期 26

[480] カスパール 2015-04-04投稿
「逃げろ!!」

 肉弾戦から呪術合戦までの、ありとあらゆる衝突が村のそこかしこで巻き起こっていたモノの、戦闘自体は村に残留していた主流派の人々の必死の活躍で有利に進み、直ぐに残敵掃討の局面となったのだが、そこに一つの問題が立ちはだかる。

 反乱を起こしたメンバー内に長田と言う男が居たのだが、彼は反主流派の中でも副長格であると共に、裏の民たちの間でも凄腕だとされていた存在だった。

 その実力は本物で、大人達が総出で立ち向かったがそれまでの戦いで力を使い果たしていた事もあり、中々食い止められずにおり、苦戦していた所へ丁度、避難していた幸人と早苗が出くわしてしまったのだ。

 それをチャンスと見て取った長田は追撃をかわす為もあり、二人を捉えようと攻撃をくわえて来るモノの、まだ未熟ながらも幸人は次々に繰り出される気功波や呪いに対し懸命に応戦して一歩も引かなかった。

 この時、幸人にあったのは早苗を守る、と言うただそれだけであり、この可愛い人を、自分よりも一分でも一秒でも良いから生き永らえさせる、と言うそれだけに意識を集中させていたのだ。

 それは、相手に対する怒りでも憎しみでも無ければ一途さとかそんなレベルの話しでも無くて、ただただ大切にしたい、守ってあげたい、と言う直向きなまでの純粋さである。

「このクソガキが!!」

 プライドを傷付けられたのだろう、苛立ちを見せた長田は自分の波動を練り込んだ”追撃滅殺呪文”を唱えるとそれを二人に叩き付けたが、対する幸人もまた、無意識の内に”絶対征伐呪文”を発動させる。

 禍々しいありとあらゆる力と存在とを無力化させ、破滅させ尽くすこの秘術は本来ならば代々当主のみに受け継がれるモノであるため、完璧なそれでは無かったモノの、それでも一瞬で長田を含む、全ての敵対者を討ち滅ぼして鎮静化させたがしかし、その猛烈な迄の波動バースト流が収まった時、其処には最早、少年の姿は無かった。

「・・・幸人?」

 我に還った早苗はポツリとそれだけ呟くと、まるで堰を切った様にわめき散らして駆け出した。

「幸人っ。幸人どこ?何処なの!?」

 しかしどれだけ探しても見当たらず、やがて騒ぎを聞き付けて帰って来た大人達が見たものは、ただただ泣きじゃくる早苗の姿だった。

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