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恋愛モラトリアム 第七話 5

[266] アメージング・ソルジャー 2017-11-25投稿
 そんな彼らの内で特に性急な者達を“仇明派”と言ったが彼らは怪しいと思えば証拠が無くとも即逮捕、拘束して拷問に掛けてでも口を割らせる事も辞さない連中であり、その過酷な取り調べの為に既に数名の死者が出ていたのである。

 当然、このやり方は著しく危険視されて遂には当代の国王から“活動を自粛するように”との通達までもが出されたのであるが、しかしそれ位で自らを省みる彼らではなかった、表向きはその勅令に従う振りをしながらもその実、裏では依然として暗躍を続けており、事態は全く予断を許せる状況では無かったのだ。

 一方でこれに対し、分別と礼節とを弁えて抑えるべきは抑える、というそれまでのシャドウスキルの精神と伝統とを守って行こうとする人々も出て来たが、“無憂派”と呼ばれた彼らは圧倒的大多数を誇っており、その構成メンバーの中にはセフィアリアやエルフォード、そして蒼太の父である亮太郎の姿もあって、尚且つ国王からの支持も取り付けていた。


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