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秘密遊戯 其の十六

[538] Ito 2018-08-28投稿
『コンコン』

部屋の戸をノックされる。
珠代は急いで大介を座らせて膝に乗ってくる。

「珠代、大介、お母さん買い物に…何してるの?」

母が部屋に入って僕達を見てそう言った。
弟の膝に姉が座ってるのが不思議だったのかな?
スカートで隠してくれてるから、大介がズボンもパンツも履いてないのはバレてない。

「ゲームに負けた大ちゃんに、罰ゲームとして椅子になって貰ってる」

珠代が咄嗟に嘘をついて誤魔化した。

「仲が良いわね二人共…お母さん買い物行くけど一緒に行く?」
「留守番してる」
「そう、じゃあ誰か来ても玄関開けなくて良いからね」

母がチャチャっと身支度して家を出る。

「えへへ…二人きりだねぇ」

珠代が振り返って大介を見るが、その表情はだらしなく緩んでいた。

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