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くちなしの花

[6570]  渡辺唯  2006-06-23投稿
”6月と言うのに、何という厚さだ。”
孝之は、ワイシャツの第一ボタンを開けるとそうつぶやいた。
今日は、親戚の家に新築祝いで来るのに猛暑の中をお土産の
くちなしの花を持って団地にやって来た。
「サンワ団地、ここか」
白く聳え立つ団地を見ると、地図に書いてある3号棟を目指した。

30分して迷路のような団地に中から、3号棟を見つけだした。
「4階だな」
ある物を見つけると、声を失った。
「エレベーター、ないのか!?」
6階建ての団地で、エレベーターがあると期待をしていたが一瞬にして
崩されてしまった。

猛暑の中を必死になりながら、階段を登った。
4階に付くと、406号室を探した。
406号室を見つけると、チャイムを鳴らした。
「あの、松岡ですけど」
孝之が話すと、ガチャと音がして玄関のドアを開けるとそこに現れたのは
歳は、25歳ぐらいで薄ピンクのワイシャツにスカートを履いて
肌が淡い色をした女性が現れた。
孝之と目が合うと

「真紀さんですか?」
孝之が声を掛けると、真紀は笑顔で答えた。
その時、孝之の中で何かが弾けるのを感じた。









感想

  • 2872: 厚かった…? [2011-01-16]

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