ひみつ 3
数日後――私はクラス委員の瀬川ワタルに話しがあると言われて、
裏庭に呼び出された。
「メールみたかよ」
「みてない」
「はぁ? おまえマジかよ」
「今、忙しいんだよ。色々あって…」
「色々って、オバサンかおまえは…」
「うるさいなぁ〜じゃあ、そういうことで」
瀬川は「待て!」と言って私の肩を掴むといきなりキスしてきた。
「な、何すんのよッ!」
私は瀬川を押し離すと、唇を手の甲で拭った。
「オレは諦めないからな」
瀬川はポケットに手を突っ込むと、肩を揺らして行ってしまった。
まったく、不愉快だな…私が振り向いて歩きはじめると、
ちょっとした先の木陰に花蓮ちゃんが立っていた。
「か、花蓮ちゃん」
私が思わず叫ぶと、花蓮ちゃんはダッシュで逃げた。
花蓮ちゃんは、もしかして……。
女子トイレで、私は花蓮ちゃんを待ち伏せした。
「花蓮…」
花蓮ちゃんは浮かない顔をして手を洗っている。
「ちょっと、無視しないでよ」
「いつから?」「はぁ?」
「瀬川君といつから付き合ってんの?」
「な、何言ってんのよ、誰があんな奴と」
花蓮ちゃんはキティちゃんのハンカチで丁寧に手を拭く。
「ほんとう? ほんとうに美鈴は瀬川君と何ともないの?」
「興味ないね」男には興味ないとは言えない私。
「よかった」花蓮ちゃんは、晴れ晴れとした顔をみせた。
「お願い美鈴、私と瀬川君のキューピットになってッ!」
「えっ!?」でも、ここで拒否ると疑われてしまう展開では。
「ねっ、お願い。私、何でも言うこときくから、ねッ」
私の頭に、花蓮ちゃんの何でも言うことをきく、という言葉だけ強く残る。
裏庭に呼び出された。
「メールみたかよ」
「みてない」
「はぁ? おまえマジかよ」
「今、忙しいんだよ。色々あって…」
「色々って、オバサンかおまえは…」
「うるさいなぁ〜じゃあ、そういうことで」
瀬川は「待て!」と言って私の肩を掴むといきなりキスしてきた。
「な、何すんのよッ!」
私は瀬川を押し離すと、唇を手の甲で拭った。
「オレは諦めないからな」
瀬川はポケットに手を突っ込むと、肩を揺らして行ってしまった。
まったく、不愉快だな…私が振り向いて歩きはじめると、
ちょっとした先の木陰に花蓮ちゃんが立っていた。
「か、花蓮ちゃん」
私が思わず叫ぶと、花蓮ちゃんはダッシュで逃げた。
花蓮ちゃんは、もしかして……。
女子トイレで、私は花蓮ちゃんを待ち伏せした。
「花蓮…」
花蓮ちゃんは浮かない顔をして手を洗っている。
「ちょっと、無視しないでよ」
「いつから?」「はぁ?」
「瀬川君といつから付き合ってんの?」
「な、何言ってんのよ、誰があんな奴と」
花蓮ちゃんはキティちゃんのハンカチで丁寧に手を拭く。
「ほんとう? ほんとうに美鈴は瀬川君と何ともないの?」
「興味ないね」男には興味ないとは言えない私。
「よかった」花蓮ちゃんは、晴れ晴れとした顔をみせた。
「お願い美鈴、私と瀬川君のキューピットになってッ!」
「えっ!?」でも、ここで拒否ると疑われてしまう展開では。
「ねっ、お願い。私、何でも言うこときくから、ねッ」
私の頭に、花蓮ちゃんの何でも言うことをきく、という言葉だけ強く残る。
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