視線 11
彼の舌は、穴に通じる外壁を掻き分けるように、耳の中で暴れ、突き進んでくる
クチュクチュクチュ
舌の動きで響く音が、まるで自分が滴らせている液のような気がして、恥ずかしくなる。
「あぁんっ!アンッ んっアンッ!」
『感じいるんだね』
彼の仕草一つ一つが、私の官能のボタンを押していく。
新聞を読んでいるオジサン読書中のOL、遠くで聞こえる高校生の会話、うたた寝しているおばさん。。。
窓の外の景色も、満員の電車も、いつもと同じなのに、私は今、いけない快感に身を委ねている。
ダメなのに!
知らない人なのに!
なのに彼は私の体の仕組みを識りつくしている。
「次は向山。向山。降り口は左側〜」
いつもどおりのペースで進む電車は、T学院のある駅へと到着する。
「降。。り。なきゃ。。」思ってもないことを言っちゃう。振り返って彼を見る
『放っておけないよ』
ギュッ!
抱き締められる。
プシューッ!
ドアが開く。
『おいで』
彼が私の手を引き、反対側のドア、優先席横に連れていく。人込みに逆らうように進む二人。
『名前は?』
「斎藤杏奈」
『杏奈』
低い声でゆっくり呼ばれる名前に、胸を締め付けられる。
クチュクチュクチュ
舌の動きで響く音が、まるで自分が滴らせている液のような気がして、恥ずかしくなる。
「あぁんっ!アンッ んっアンッ!」
『感じいるんだね』
彼の仕草一つ一つが、私の官能のボタンを押していく。
新聞を読んでいるオジサン読書中のOL、遠くで聞こえる高校生の会話、うたた寝しているおばさん。。。
窓の外の景色も、満員の電車も、いつもと同じなのに、私は今、いけない快感に身を委ねている。
ダメなのに!
知らない人なのに!
なのに彼は私の体の仕組みを識りつくしている。
「次は向山。向山。降り口は左側〜」
いつもどおりのペースで進む電車は、T学院のある駅へと到着する。
「降。。り。なきゃ。。」思ってもないことを言っちゃう。振り返って彼を見る
『放っておけないよ』
ギュッ!
抱き締められる。
プシューッ!
ドアが開く。
『おいで』
彼が私の手を引き、反対側のドア、優先席横に連れていく。人込みに逆らうように進む二人。
『名前は?』
「斎藤杏奈」
『杏奈』
低い声でゆっくり呼ばれる名前に、胸を締め付けられる。
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