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Secret lover 12(BL)

[3150]  2006-10-28投稿
「お前…スゴ…」
「は…っ、ぁ…智…」

智則の鼓動が解る。
熱く穿たれた楔に躰の奥が溶かされそうだ。
僅かな痛みを伴ったが、それ以上に快感が勝っていた。

「熱…い…」
「お前の中も、熱いよ…っ」
「ぁんっ、あっ…智…っ」

腰をぐいと突き上げられて待ち焦がれていた刺激に、内部が喜んで喰らい付く。
智則のカタチが判りそうな程に。
鏡に写った智則は眉根を寄せて、少し苦しそうな表情をしていた。
僅かに上気した頬と情欲に濡れた瞳が、それが苦痛を表しているわけではないと教えてくれる。
何よりも自分の中の存在がそれを物語っていた。
自分に対してこんなに欲情している、自分に感じてくれている。それが嬉しかった。

「あっ、んぁっ…あぁっ、あ…っ」

ガクガクと揺さぶられる度に、既に抑えようともしてない高い声が漏れる。
先程達したばかりの躰は容易く熱を引き戻されて、欲望が頭を擡げた。

「貴志…」
「と…智…、んっ…ふぁ…んん…は…」

後ろを振り返ろうとしたら唇を塞がれたのだが、無理な体勢に長くは続かない。
動かされる度に離れてはまた口付けられて、啄むようなキスが繰り返された。
そんな中、一際強く突き上げられて奥を抉られる。

「あぁっ…智…っ」
「っ…貴志」
「俺…も…メチャクチャに…」
「…してやるよ」

メチャクチャになりそうだ、と言おうとした言葉を遮って智則が放った言葉。
熱に浮かされ、掠れた声音に全身で震えた。恐怖ではなく、歓喜に。

「んっ…あっ、あぁ…智っ…智…っ」

壊れたように智則の名を呼んで求めた。
智則の香りに包まれ、耳元には智則の熱い吐息、唇で智則を感じ、
目を開けば鏡に写った自分達の姿、全身に触れる智則の熱。
躰が五感総てを使って智則を感じる。
感じすぎてもう飽和状態だった。

「智…、あっ…俺…もう…っ」
「…イク?」
「ん…っは…、イキそ…」

告げた瞬間、今までよりも更に強く揺さぶられた。
恐らく智則も限界が近いのだろう。

「あぁっ!あっ、んっ…イ…イイッ…、イク…っ」
「イけよ…っ」

腰を抱えられ、ギリギリまで引き抜かれて落とされる。
結合が深くなった瞬間、快感に全身を震わせて俺は欲望を放った。

「ああぁ―――…ッ!!」

目を閉じる直前、鏡に写った自分を直視してしまった。
熱を迸らせる瞬間を。
同時に迎えた智則の絶頂の瞬間も。

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