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Secret lover 14(BL)

[3333]  2006-10-31投稿
これ以上何をどうすれば智則を満足させる事ができるのだろうか。
やれる物などもう何も無いと言える程、全てを捧げてきた。
どれだけあげてもきっと智則は渇望するのだろう。
でもそれは自分も同じなのだが。

「智…、好き…だよ…っ」
「貴志…」

智則の首に腕を絡めて告げる拙い告白。
そのままぐいと腕を引き寄せて唇を重ねる。
自分から舌を侵入させて智則を招き入れ、流し込まれる唾液も全て飲み干した。
『全部お前にやるから、俺にもお前をくれ』
キスの中に暗に忍ばせた想いを気付いて欲しい。
智則の腰に足を絡めて奥へと誘い込む。

「ん…んん…っ、あぁっ!」

突然智則に力強く突かれ、耐えきれず唇を離して仰け反りながら喘いだ。
自分の躰をきつく抱き締めて、さっきまでとは打って変わった荒い腰使いで貫かれる。
突き上げられる度に二人分の重みにベッドがギシギシと軋み、繋がった部分からは湿った音が響いていた。

「あっ、あんっ…は…ぅ、ん…っ」

言葉にならない声ばかりが引きずり出される。
激しい抽挿に意識が飛びそうだった。
でもここで意識を無くすわけにはいかない。
智則に渡さなければいけない物があるから。
思わず力の入った指先が智則の背中に傷を作ってしまった。

「あ…あぁっ、智…っ、も…ダメ…っ」

激しく突き上げられ、時に掻き回すように嬲られ快絶の波に襲われる。
痛いほど張り詰めた自身が解放を求めて脈動する。

「俺も…もう、イキそ…」

荒い息の間で智則も限界を訴えた。
先程鏡に越しに見てしまった、智則が絶頂を迎える瞬間の表情が頭の中で蘇る。
苦しそうで、でも凄絶な艶を纏っていて。
震える手で自分を侵し続ける智則の頬に触れる。
もう一度見たい。
そう思った。

「はっ…ぁ、と…智…もっと…っ」
「くっ…貴志…っ」
「もっと強く…、来いよ…っ」

智則の動きに合わせて自らも腰を振った。
『インラン』と言われても構わない。
激しさを増す抽挿に理性など吹っ飛んでいた。


その後の事はあまり覚えていない。
ただただ快楽を求めて、互いの境界線が判らなくなるのではないかと思うほど溶け合った。

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