バッテリー
昨日―。
相当ストレスがたまっているのか?智佳史は、酔い潰れてしまった。
「智佳史?大丈夫?」
道端に座り込んで嘔吐している智佳史の背中をさすりながら、春日は聞いた。「ごめん。俺、こんなに酒弱くはないんだけど…」
フラフラと立ち上がる智佳史に、春日は肩をかす。「久しぶりに春日に会って話してたら、飲みすぎたかな…」
こんな、智佳史を見るのは、初めてだった。
春日の知ってる智佳史はいつもクールだった。
マウンドの上で迷った時は、いつも智佳史が冷静にリードしてくれた。
弱音を吐いたとこなんて見たことがなかった。
『ケガをして、野球を諦めた。今は、したくもない仕事をしている。野球以外じゃ駄目なんかも…』
そう言って、弱る智佳史を見るのは、初めてのことだった。
(俺にだけ見せてくれてるの?)
(智佳史も、俺のこと好きなの?)
そんなふうに、自惚れてしまう。
十年前に、言えなかった言葉。
『好きです』
今なら、言える?
相当ストレスがたまっているのか?智佳史は、酔い潰れてしまった。
「智佳史?大丈夫?」
道端に座り込んで嘔吐している智佳史の背中をさすりながら、春日は聞いた。「ごめん。俺、こんなに酒弱くはないんだけど…」
フラフラと立ち上がる智佳史に、春日は肩をかす。「久しぶりに春日に会って話してたら、飲みすぎたかな…」
こんな、智佳史を見るのは、初めてだった。
春日の知ってる智佳史はいつもクールだった。
マウンドの上で迷った時は、いつも智佳史が冷静にリードしてくれた。
弱音を吐いたとこなんて見たことがなかった。
『ケガをして、野球を諦めた。今は、したくもない仕事をしている。野球以外じゃ駄目なんかも…』
そう言って、弱る智佳史を見るのは、初めてのことだった。
(俺にだけ見せてくれてるの?)
(智佳史も、俺のこと好きなの?)
そんなふうに、自惚れてしまう。
十年前に、言えなかった言葉。
『好きです』
今なら、言える?
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