手錠?
玲雄が羽衣音に出会った時、最初はウザイと思っていた。
玲雄が高校2年で、羽衣音が新卒の新米教師だった頃―。1年前の話だ。
その頃、玲雄は学校が嫌で、大人が嫌で、授業はさぼっててという感じで、学校に来ても、1日を屋上で過ごす事が多かった。
「高校生が煙草吸っちゃあいけないんだぞ!」
いつものように、屋上で煙草を吸っていたら、横からニョキっと手が出てきて煙草を取られた。羽衣音との出会いだった。
その時、羽衣音は玲雄のクラスの英語の担当であった。ただ、それだけの関係で、担任でも何でもなかった。
それなのに、授業をさぼる玲雄を見つけ出し、授業に出るよう説得し続けた。(何だよ。こいつ…必死だな。俺にだけかよ?)
玲雄に、羽衣音に対する恋心が芽生えた瞬間だった。
遅れた分の勉強を見てくれているのも、煙草吸うと必死に怒るのも、全部自分への愛情だと思っていた。「先生…好きだよ」
いつものように、勉強を見てもらっている時、羽衣音に言ったら、
「玲雄は、生徒だし。男だし。冗談なの?」
と、本気に取ってくれなかった。
恋心に傷がついたとき、初めて気付いた。羽衣音が誰にでもそうだという事。 恋心に傷がついたとき、玲雄の中で、何かが壊れた。『おしおき』の始まりだった。
玲雄が高校2年で、羽衣音が新卒の新米教師だった頃―。1年前の話だ。
その頃、玲雄は学校が嫌で、大人が嫌で、授業はさぼっててという感じで、学校に来ても、1日を屋上で過ごす事が多かった。
「高校生が煙草吸っちゃあいけないんだぞ!」
いつものように、屋上で煙草を吸っていたら、横からニョキっと手が出てきて煙草を取られた。羽衣音との出会いだった。
その時、羽衣音は玲雄のクラスの英語の担当であった。ただ、それだけの関係で、担任でも何でもなかった。
それなのに、授業をさぼる玲雄を見つけ出し、授業に出るよう説得し続けた。(何だよ。こいつ…必死だな。俺にだけかよ?)
玲雄に、羽衣音に対する恋心が芽生えた瞬間だった。
遅れた分の勉強を見てくれているのも、煙草吸うと必死に怒るのも、全部自分への愛情だと思っていた。「先生…好きだよ」
いつものように、勉強を見てもらっている時、羽衣音に言ったら、
「玲雄は、生徒だし。男だし。冗談なの?」
と、本気に取ってくれなかった。
恋心に傷がついたとき、初めて気付いた。羽衣音が誰にでもそうだという事。 恋心に傷がついたとき、玲雄の中で、何かが壊れた。『おしおき』の始まりだった。
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