それでも愛したい 7
翌日の学校。
「それ以来あんたら口も聞いてないってワケか」
純菜が知った風に言う。
昨日とは打って変わった気だるい昼休みだと涼は思っていた。
「わけわかんないっスよ…。例の件て…。俺、なんにも分かんなくて…突然、スズのヤツ泣き出して」
「あの針谷が泣いたのなんか見たこと無いねぇ。肝の据わった女だよ」
「どんな理由にせよ俺が除け者ってのが気に食わないっつーか…腹が立つっていうか」
その時、昨日の別れ際とまったく変わらない顔で涼香が涼の元へ来た。
「ジュンちゃん……ごめん、ちょっといい?」
「針谷…大丈夫かい?あんまり寝てないだろ、テスト前みたいな顔してる」
涼香は取り繕って見せ、涼を人気のない上階にまで引っ張って来た。
「今日…………」
か細い声だ。
いつもの元気さは無い。
「ウチ…来て」
「あ、ああ。それより昨日の…」
「じゃあ…ね」
最後に涼の袖をギュッと握って涼香は去って行った。
また泣いているようだった。
約束通り、友達との予定やバイトも全て無いことを確認し、涼は涼香のクラス近くで待っていた。
「お待たせ」
なんだか覚悟を決めたような凛とした顔をしていると涼は思った。
帰り道、涼は質問を浴びせた。
「何の話しか説明してくれよ!」
「今からウチでね。良いでしょ?」
「今すぐはダメなのかよ?」
「ダメ」
涼は先を急ぎ歩く涼香の腕を引っ張った。
「いい加減にしろよ!何を隠そう……と…」
涼香は顔をくしゃくしゃにして泣いていた。
うつむいてすぐに顔を隠して歩き始める。
(なんだよ、今の顔……。)
まるで人が亡くなったかのような。
悲痛な顔だ。
「それ以来あんたら口も聞いてないってワケか」
純菜が知った風に言う。
昨日とは打って変わった気だるい昼休みだと涼は思っていた。
「わけわかんないっスよ…。例の件て…。俺、なんにも分かんなくて…突然、スズのヤツ泣き出して」
「あの針谷が泣いたのなんか見たこと無いねぇ。肝の据わった女だよ」
「どんな理由にせよ俺が除け者ってのが気に食わないっつーか…腹が立つっていうか」
その時、昨日の別れ際とまったく変わらない顔で涼香が涼の元へ来た。
「ジュンちゃん……ごめん、ちょっといい?」
「針谷…大丈夫かい?あんまり寝てないだろ、テスト前みたいな顔してる」
涼香は取り繕って見せ、涼を人気のない上階にまで引っ張って来た。
「今日…………」
か細い声だ。
いつもの元気さは無い。
「ウチ…来て」
「あ、ああ。それより昨日の…」
「じゃあ…ね」
最後に涼の袖をギュッと握って涼香は去って行った。
また泣いているようだった。
約束通り、友達との予定やバイトも全て無いことを確認し、涼は涼香のクラス近くで待っていた。
「お待たせ」
なんだか覚悟を決めたような凛とした顔をしていると涼は思った。
帰り道、涼は質問を浴びせた。
「何の話しか説明してくれよ!」
「今からウチでね。良いでしょ?」
「今すぐはダメなのかよ?」
「ダメ」
涼は先を急ぎ歩く涼香の腕を引っ張った。
「いい加減にしろよ!何を隠そう……と…」
涼香は顔をくしゃくしゃにして泣いていた。
うつむいてすぐに顔を隠して歩き始める。
(なんだよ、今の顔……。)
まるで人が亡くなったかのような。
悲痛な顔だ。
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