男恋。?
俺は知ってる。
タクのかっこよさを。
スポーツしてるあいつが一番かっこいいんだ。
タクとは、中学の時から友達だ。たくましい背中と筋肉。イケメンで背が高い。完璧じゃないか。
それに比べ、俺は昔から不良で、背は高いが、怖いせいか人には好かれない。
そんな俺は、タクに惚れた。バスケしてる時の真剣な目と、汗を流すタクが好きだ。
毎日近づく女子らに嫉妬してた。『好き』が溢れすぎて、もう止まらない。
…だから。
「カナヤ、俺先生とこいかなきゃなんねぇんだけど」
…タクを会議室に呼び出した。タクはパイプイスに座って俺をまっすぐみてる。
「タク、彼女いる?」
「はあ?」
タクは呆れたように聞き返す。かまわずつづけた。
「彼女、いるか聞いてんの」
「カナヤには関係ねぇだろ」
高校に入ってから、俺に冷たいタク。許さねー、傷つくんだぞタク。
「関係ある」
「ねぇ」
「ある」
「…しつけ―な。あ―、いるいる、いるよ」
「別れろ」
「はぁ―?カナヤどうしたのお前」
「俺、お前が」
「もう俺、行くわ」
「―っ!!!まてよっ!!!」
俺は立ち上がったタクの腕をひっぱり、地面に倒した。
「いって―…なんなんだよお前さ…マジで」
俺はタクを押し倒したまま、目をみた。まっすぐ、タクよりも。
「俺、タクが好きだから」
もう知らねー。どうなっちまっても。
十分我慢したし、ご褒美くれよな。タク?
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