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新入り! 4

[7940]  2008-04-09投稿
「雪帆ちゃん」

「ん……もうちょっと…あと五分…」

「雪帆ちゃん、朝ご飯だよ」

私はがばっと身を起こすと、互いの目と目がぴたっと合い、起こしてくれた人を見つけられた。
ヒゲは剃っているが、真琴だった。

「お……おはようございます!!すみません!私、寝坊しちゃって……?あれ…」

「今日は土曜日だよ」

「入学式は?」

「あさって」

私はホッとして布団に潜ろうと思ったが、先ほどの真琴のセリフを思い出した。

「朝ご飯、是非いただきます!」

昨夜は突然の訪問に真琴も夕飯まで手は回らなかったらしいし、私たちも疲れ切っていた。

「…もうお腹が空いて倒れそうです」

「昨日の午後からなんにも口にしてないだろ?お母さんとお姉ちゃんはさっさと召し上がられて、市内の観光に行ってるよ」

「すみません、何から何まで」

「これから一緒に食事作っていってくれれば俺は全然構わないよ。昨日言ったとおりお袋と俺だけだから、寂しいもんだよ」

「一緒に食事…」

料理は下手、洗濯は遅い、掃除は雑。
私はこれからの毎日は自分に課せられた修行だと思うことにした。



「どう?お口に合うかな」

「美味しい…!真琴さんって、料理上手ですね!」

「真琴だよ。真琴」

「あ!真琴…真琴」

言い直したら真琴が照れていた。
私は朝ご飯の美味しさに魅了され、真琴に気を許し始めていた。

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