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ピッチャー・イン・ナイター

[4726]  ♪ドン☆マイ♪  2008-05-23投稿
ある日の朝、雄次郎が、直哉と別の場所で、投球練習をしていた時だった。



「おーい!金剛!すぐ来てくれ!!」

コーチの紅坂剛朗(ベニザカ・タケロウ)が、雄次郎を呼んだ。


「コーチ、どうしたんすかー?」


「蒼風が・・・蒼風が、倒れたんだ!!」



雄次郎はグローブを投げ捨て、担架のほうへ走っていった。




紅坂は、病院のロビーで、ぽつりぽつりと話し始めた。


「蒼風は、必死だった。みんなの期待に、絶対に答えたかったんだろう。俺達の期待が、逆にプレッシャーになっていたのかもしれない・・・」

「・・・ナオ公、大丈夫かな・・・」


その時、担当医が、二人を呼んだ。


「生徒さんは、ご無事です。意識が戻りました」




直哉は、まだ少し疲れた様子で、うっすらと目を開いていた。


「軽度の貧血です。今日一日は安静が必要ですが、明日には起きられるでしょう」




夜、雄次郎は、病院を出た直哉を、寮まで送っていった。

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