禁断の愛〜愛華の両刀使い(22)
玄関先では、若衆達が滝沢の帰りを待っていた。「お帰りやっす!」「オっう。」滝沢は、若衆達の前で「こちらの方は、これからここを背負って行く若旦那になるお人のだ!丁重にな!」「ヘイッ!」若衆達がそれぞれに「若旦那?もしかして愛華姐さんの…?」滝沢は「そうだ!」と返事をする。皆が「宜しく頼みます。」と頭を下げジョーは、深々と「こちらこそ宜しく頼みます」と頭を下げ、応接間ではなく、仏間に案内され「これは?…」滝沢が仏間にやって来た。「ジョー君、足を崩して座ってくれ。」冷酒が持てなされお互いにグイと酌み交わす。「愛華はな、実の兄貴の嫁さんだったんだ。あんな事がなければ…」滝沢は、当時の事を話し始めた。そして愛華の背中の彫り物も滝沢が彫師の時に彫ったの物だという事や、犠牲になった者、塀の中にいる者の面倒を今でも見ている事を知った。「愛華の事、本気で惚れたのか?」滝沢は、ジョーに聞いた。ジョーは正座をし「宜しくお願いします…」「そうか。ジョー君、兄貴に手を合わせてやってくれないか?兄貴の遺言なんだ。」滝沢は、「よかったな兄貴。この男は、きっと愛華を幸せにする。ジョー君頼むぞ!
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