王様と白猫
ある日、目が覚めたら
小綺麗なベッドにいた。
それは自分のベッドとは
まったく違っていて
室内もいつも見ていた
風景とは大きく異なり、
そこはまるで
一国の主が住んでいるかのような、高級感溢れる部屋だった。
「おはようございます。
やっとお気づきになられましたね。」
そう優しく声をかけてくれたのは、
今の時代では
考えられないような…
本当に城とか王宮とかで
仕えてそうな服装の人だった。
「…あの、ここは…?」
「ここは城の中ですよ。
貴方は昨日、城の近くで倒れてたんですよ。」
「…………」
僕には理解し難い状況だった。
「もうすぐ、王が直々に
貴方に会いに来られると
思うので、その時は粗相のないようにお願いしますよ。」
…王?
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