バレンタインデー 2
その日の夜、佳織から電話があった。理由が聞きたい、と。
俺は、本当のことが言えなかった。
「お前のこと、ほんとに大切な・・その、
・・親友だと思ってるんだ・・・。だから・・・・」
『だから』といったものの、その先は何も思いつかない。
受話器のむこうから、佳織の泣き声が聞える。
「・・・ごめん・・。」
「・・・・・謝らなくていいよ、私こそごめん・・・」
「・・・明日から、普通に喋ってくれよ。」
「うん・・・」
電話を切った後、俺は泣いた。女っぽい行為かもしれないが、
佳織と一緒にゲームセンターで取ったぬいぐるみを抱きながら泣いた。
涙が枯れるまで泣いたと思う。
もうカーテンのすきまからは朝の光が差し込んでいたし、
新聞配達の単車の音も聞えてきた。
その日、俺は学校を休んだ。泣きすぎて酷い顔をしていたからだ。
ぎこちない感じこそあったものの、
日に日に佳織は以前の佳織に戻っていった。
俺も、少しずつ以前と同じように接することができた。
それからは何も無く、俺達は同じ高校に進学した。
少し距離があるが、いじめから開放されるために
俺は遠くの高校に行きたかった。
佳織は将来の夢をかなえるために、その高校を選択したらしい。
入学式、俺達は全然くたびれていない制服を着て登校した。
「―――あ、同じクラスじゃん」
「ほんとだね、クサレ縁?(笑)」
「そうとしか言いようがないな・・・」
そんなことをブツクサいいながら、同じ教室に入る。
周りの奴と絡もうともせず、俺達は好きなアーティストについて盛り上がった。
※2ちゃんねる
俺は、本当のことが言えなかった。
「お前のこと、ほんとに大切な・・その、
・・親友だと思ってるんだ・・・。だから・・・・」
『だから』といったものの、その先は何も思いつかない。
受話器のむこうから、佳織の泣き声が聞える。
「・・・ごめん・・。」
「・・・・・謝らなくていいよ、私こそごめん・・・」
「・・・明日から、普通に喋ってくれよ。」
「うん・・・」
電話を切った後、俺は泣いた。女っぽい行為かもしれないが、
佳織と一緒にゲームセンターで取ったぬいぐるみを抱きながら泣いた。
涙が枯れるまで泣いたと思う。
もうカーテンのすきまからは朝の光が差し込んでいたし、
新聞配達の単車の音も聞えてきた。
その日、俺は学校を休んだ。泣きすぎて酷い顔をしていたからだ。
ぎこちない感じこそあったものの、
日に日に佳織は以前の佳織に戻っていった。
俺も、少しずつ以前と同じように接することができた。
それからは何も無く、俺達は同じ高校に進学した。
少し距離があるが、いじめから開放されるために
俺は遠くの高校に行きたかった。
佳織は将来の夢をかなえるために、その高校を選択したらしい。
入学式、俺達は全然くたびれていない制服を着て登校した。
「―――あ、同じクラスじゃん」
「ほんとだね、クサレ縁?(笑)」
「そうとしか言いようがないな・・・」
そんなことをブツクサいいながら、同じ教室に入る。
周りの奴と絡もうともせず、俺達は好きなアーティストについて盛り上がった。
※2ちゃんねる
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