pure 9
「あ…あんまり見ないでね?」
ヒカリが独りで風呂に入りたくないというので、背中合わせに湯船に浸かっていた。
長政は不謹慎にも図書室からおさまらない¨モノ¨がヒカリに見えないよう細心の注意を払った。
「見ないよ。…教務室どころか、もう学校に誰もいなかったな。」
「うん…。ぁ、つ。」
「どうした?」
「私……………初めてだったの。」
「…痛む?」
「鈍いけど、痛い…。」
するとヒカリは後ろから抱きしめられた。
長政のしっかりした両腕と、温かい湯船がヒカリを安心させた。
「警察に言わないのか?」
「言ったら私が、そういうコトされたって学校中に広まる…。」
「そんなことどうだって…」
「きっとまたイジメられる!」
長政の腕をぐっと掴む小さな手に力が入った。
「私、今でもイジメられてるのに。こんなの知られたらまた転校しなきゃ…。」
「また?」
「小学校も中学校もイジメられる度に逃げてきたの。もう嫌!私ばっかり…。」
「ヒカリ…って呼んで良い?」
「今日だけだよ…。」
二人は湯船で抱き合った。
「今日だけ、だな。」
「私、あなたを巻き込みたくない。だから今日だけ。」
ヒカリが独りで風呂に入りたくないというので、背中合わせに湯船に浸かっていた。
長政は不謹慎にも図書室からおさまらない¨モノ¨がヒカリに見えないよう細心の注意を払った。
「見ないよ。…教務室どころか、もう学校に誰もいなかったな。」
「うん…。ぁ、つ。」
「どうした?」
「私……………初めてだったの。」
「…痛む?」
「鈍いけど、痛い…。」
するとヒカリは後ろから抱きしめられた。
長政のしっかりした両腕と、温かい湯船がヒカリを安心させた。
「警察に言わないのか?」
「言ったら私が、そういうコトされたって学校中に広まる…。」
「そんなことどうだって…」
「きっとまたイジメられる!」
長政の腕をぐっと掴む小さな手に力が入った。
「私、今でもイジメられてるのに。こんなの知られたらまた転校しなきゃ…。」
「また?」
「小学校も中学校もイジメられる度に逃げてきたの。もう嫌!私ばっかり…。」
「ヒカリ…って呼んで良い?」
「今日だけだよ…。」
二人は湯船で抱き合った。
「今日だけ、だな。」
「私、あなたを巻き込みたくない。だから今日だけ。」
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