家族愛 37
母親は膝を進めた。
身動きさえできない息子の髪の毛を撫で上げた。
瞳の美しい息子だった…
裕之がにわかに目を潤ませた。わかって欲しいと言いたげだった。
(……一日中そんなこと考えてるの?……)
髪の毛を撫でていた手のひらは、火照った頬を撫で始めた…
(ごめん…なさい…)
母親の手は胸板を撫で始めた。手のひらの温かさに、裕之は幸せそうなため息を漏らした…
(…バカ…)
涼子は…ドクドクと胸が騒ぐのを感じた…
コタツに腹まで入った息子に…添い寝するようにして…涼子も布団に入った。
胸板を撫で回しながら、涼子は潤んだ目で上から息子を見つめた…
母の指先が…悩ましく胸を撫で回す…
裕之はドキドキして…呼吸がおかしくなりそうだった。
美しい母親の瞳が、自分をまっすぐに…
深い愛と得体の知れない凄みに圧倒されて、動けない…
手のひらは…
時間が止まったような沈黙…
身動ぎもしない状態で…涼子の手だけが、裕之の上半身を降りてゆく…
何もできないまま、母の手がコタツ布団の中に侵入するのを感じていた…
身動きさえできない息子の髪の毛を撫で上げた。
瞳の美しい息子だった…
裕之がにわかに目を潤ませた。わかって欲しいと言いたげだった。
(……一日中そんなこと考えてるの?……)
髪の毛を撫でていた手のひらは、火照った頬を撫で始めた…
(ごめん…なさい…)
母親の手は胸板を撫で始めた。手のひらの温かさに、裕之は幸せそうなため息を漏らした…
(…バカ…)
涼子は…ドクドクと胸が騒ぐのを感じた…
コタツに腹まで入った息子に…添い寝するようにして…涼子も布団に入った。
胸板を撫で回しながら、涼子は潤んだ目で上から息子を見つめた…
母の指先が…悩ましく胸を撫で回す…
裕之はドキドキして…呼吸がおかしくなりそうだった。
美しい母親の瞳が、自分をまっすぐに…
深い愛と得体の知れない凄みに圧倒されて、動けない…
手のひらは…
時間が止まったような沈黙…
身動ぎもしない状態で…涼子の手だけが、裕之の上半身を降りてゆく…
何もできないまま、母の手がコタツ布団の中に侵入するのを感じていた…
感想
感想はありません。